ちょうど2年前の今頃、通勤電車の中で本を読んでいたとき、全身に稲妻が走ったのを良く覚えている。
アメリカの社会起業家、ビル・ストリックランドが書いた「あなたには夢がある」という本を読んでるときだ。
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著者は、アメリカの貧しい地域に生まれ、犯罪が多発し酒やギャンブルにおぼれる人々がたくさんいる環境で育った。
しかし、落ちこぼれだった高校時代、アートのロス先生が陶芸を教えてくれたのをきっかけに人生が変わっていく。
先生が用意してくれる、コーヒーの香りが漂い、ジャズの音が心地よく流れる、落ち着いた空間。「奇跡は起こる。きみは自分の手で、奇跡を形づくることができる」ということを、先生はアートを通じて教えてくれた。
アーティストとしての自己に目覚めた著者は、その後、スラム街の片隅で、貧しい家庭の青少年たちのために、アトリエをひらく。 ジャズの曲がながれ、コーヒーの香りがただよう小さなアトリエは、やがて町の人々にとってかけがえのない場所へ変わっていった。
落ちこぼれの子どもたち、貧しい人、前科者。
人生に失望し、尊厳さえなくしてしまったような人々.....
数多くの人々の人生がそこから大きく変わりはじめた。
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そんな内容の本。
アートの力で、人としての創造力と生命力を吹き返らせる。
そんな実話のストーリーに魅了されて、会社に遅刻しそうになりながら、駅で立ち止まって読んだのを覚えてる。
人は、現実と理想の狭間で生きてる。
でも、現実と理想の距離が広まりすぎると希望が失われ、心がしおれていく。
アートには、しおれた心に水と栄養を与え、現実と理想をスパークさせて、自分の中に眠る可能性に気付くのを助ける力がやっぱりあるんだ。
私も、こんなアトリエの空間をつくってみたい。
本を読みながら、心の底から強く強くそう思い、何か目の前がパッと開ける感覚がした。
最近、久しぶりに会った大学の友人に教室の準備のこととか近況報告しているときに、2年前に読んだこの本のことをふと思い出して、何か自分の原点に返ったような気になった。
今準備している北欧てしごと教室は、別にスラム街につくるわけでも、貧しい青少年だけを対象にしているわけでもないけど、そうだ、居心地よい空間でものづくりを楽しむことで、自分の中の大事なものが育って行く。そんな空間をつくりたいというのは全く同じだ。
小さな教室だけど、きちんと芽を育てて、何か新しいいいコトが生まれていくような空間にしたいな。
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< 北欧てしごと教室〜準備の進捗報告 >
リノベーション、かなり進みました^o^
一昨日は、デンマーク語を一緒に習っていた留学友達が引越してしまうとのことで、知り合いを読んでプチ送別会をしました。
会場の教室。
↓床はまだ養生中だけど、少し北欧感出てきたかな...?
朝から準備をはじめ、久しぶりにガッツリ料理。
メニューは、デンマークのライ麦パンを焼いて、伝統料理スモーブロー(オープンサンド)、マッシュルームのスープ、ベーコンとキノコのサラダ、りんごパイのデザートなどなどを作りました^^ 自分の家以外でパーティーをするのは始めてだったけど、料理もなかなか好評で嬉しかったです
一番右が語学教室の代表の山中さん。
ヒゲがサンタクロースみたいです
※MOMOが写真を撮ったので、私は写ってません^^;
今、教室用のホームページをつくってます。
来週くらいには発表できるといいなあ
趣味の写真がすごく上手な友達がいて、ホームページ用の作品を撮る撮影会を先日やったのですが、素敵な写真をとってもらいました。
楽しみにしてて下さい^^