西武を勝利へ“加速”させるベテラン栗山。「やることは一緒」経験が成す巧みなメンタルコントロール | 埼玉西武ライオンズ応援記

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 パシフィック・リーグで10年ぶり優勝を目指す首位の埼玉西武ライオンズ。福岡ソフトバンクホークスとの天王山で3連勝したことで、それが大きく近づいた。打線を引っ張ったのは35歳の栗山巧外野手だ。17年目のベテランが見せた冷静な背中には、一体どんなメンタルに裏打ちされているのだろうか。

 

10年ぶりのリーグ優勝へ、ベテランの栗山巧がチームを引っ張る。

“天王山”初戦で2点タイムリー。打線に勢いつけ2連勝に繋げる

 試練の9日間8連戦の戦績は8勝0敗。パ・リーグ首位の西武が2位福岡ソフトバンクホークスとの天王山を含む8連戦を圧倒的な力で勝ちきって、優勝マジックを点灯させた。

 破竹の8連勝を挙げる中で貴重だったのはベテランの存在だ。
ハイライトシーンとして思い浮かぶのは、15日のソフトバンクとの天王山初戦の1回裏の攻撃だ。

 西武は、力みの見えるソフトバンクの先発・千賀滉大投手を攻め立て1死満塁の好機を作ると、ワイルドピッチで1点を先制。さらにカウント2-2から5番・栗山巧外野手がバットを一閃するとセンター前に落ちる貴重な2点タイムリー二塁打を放ったのである。

 1-0から3-0。
 この日の西武は先発に3年間勝っていなかった郭俊燐投手を立てていたから、貴重なアドバンテージになったのは間違いなかった。1点差の5回裏には浅村栄斗内野手の3ラン本塁打などで突き放し、11-5でソフトバンクを圧倒した。

 天王山の初戦を勝利した西武はソフトバンクをスイープ。さらに、その後の3位北海道日本ハムファイターズ戦も2連勝を飾ったのだった。

「ソフトバンクに3連勝したことで、日本ハム戦は落ち着いて戦えたと思います。日本ハムに対して、余裕を持つということはさすがになかったけど、ソフトバンクに3連勝で来たのは大きかったと思います」

 そう語ったのは、35歳になるベテラン栗山だった。
 この怒涛の9連戦が始まる前から、やはり、キーを握っていたのは、栗山、中村剛也内野手ら10年前の日本一を知る者たちの存在だった。

「経験」という言葉で片づけられるが、栗山の言葉から感じられるのはどんな場面でも平静を保つことができるメンタルコントロールだ。

「明日なき戦い」、「天王山」、「試合を決める一打」

 メディアが好むこのフレーズは時に選手を強烈な緊張感に陥れる。
開幕戦がそうであるように、どの試合も143分の1に変わりはないのだが、シーズンの終盤になればなるほど、たくさんの場面が重たいプレッシャーとなって押し寄せてくるのだ。

 だが、栗山はそうした場面に直面しても考えるのはたった一つのことだとこう語る。

「どうしても、これからの戦いは重くなってきますよね。でも、一番大事なのは目の前の自分のプレーに集中する事。結局、やること一緒なんですよ。僕が若かった時も、先輩らがよく言っていました。『大事な試合なんて関係あれへん、やることは一緒や』って。伝統っていうわけじゃないけど、ずっとそう思ってやってきた」

「1打席目でやられても次あるやろ」経験で成熟した鋼のメンタル

 やることは一緒―――。

 スポーツの取材をしていると必ず聞こえてくるフレーズだ。
一件、難しいことをいっているようには聞こえないのだが、この端的な言葉に栗山の経験が深く裏打ちされている

 栗山は続ける。

「結局のところ、やれることは一つしかないんですよ。それは何かと言ったら、集中して自分が打てると思った球をしっかり打ちに行く、それ以外はしっかり見極めるということ。もちろん、色々頭には浮かびますよ。ここで打ったらどうなるやろと。点が入る?勝ち越しになる?逆転になるとかね。自分がなんでこの試合に出してもらっているのか、とかもね。でも、そんなことを意識して考えるくらいやったら、自分がどうすればいいスイングして、いいプレーできるかを考えてプレーすることの方が大事なんですよ。色々考えていく中で、そんなことを考えてもなって削っていくと、結局、僕のやれることは、自分の打てる球を打ちに行く、というところに行きつくんです」

 冒頭のソフトバンク戦で2点タイムリー安打を放った場面。栗山には重いものがのしかかっていたに違いない。

 ワイルドピッチにより1点を先制していたとはいえ、両先発の力量差を考えれば、1点だだけでは足りない。

「もう一本頼む」「ここで試合を一気にこっちに持っていきたい」「頼んだぞ、ベテラン」。

 そんな声さえ頭をよぎってもおかしくなかったが、栗山は冷静な心中をこう振り返っている。

「シンプルに来た球を打とうと考えて打席に入りました。いろんなことが考えられる中で消去して行って自分のやるべきことに集中していました。勝つに越したことはないですけど、今日負けたからといって、明日がどうなるってわけでもないんで。まだ1回裏だったし、今日の試合だけでも千賀君との対戦は何度もあるわけで、1打席目でやられても次あるやろ、と。ウチの1番~4番やったら、またチャンスが来るやろうし、次打てばいいしくらいの気持ちでした」

 見事なメンタルコントロールというほかない。
 この場面は2球で追い込まれてしまったのだが、それも「打てる球じゃなかったから、手を出さなかっただけ」と振り返っているほどだ。

「やることは一緒だ」ということにただただ集中していたというわけである。

 さらに、この場面ではワイルドピッチで1点を先制した後、ソフトバンクの内野陣は前進守備を敷いていた。1死満塁の状況下ではセカンドでの併殺打を狙うシフトを敷いていたが、守備陣形変えていたのだ。

 栗山にはその状況さえ自然と入っていた。
 二遊間が前に来たことで、ヒットゾーンが広がっているのは確認できていた。

 「今後も千賀君とは対戦するし、一概には言えない部分もありますけど、(守備陣形を見て)強く叩けば野手の間を抜けてヒットになるかな。最悪フライになっても、三塁走者の浅村が返ってきてくれるやろという気持ちでした」

 こちらが想像するほどに栗山が重く受け止めていなかったところに、メンタルコントロールの上手さを感じる。これがベテランの経験というものなのか。

 元広島東洋カープの黒田博樹さんがロサンゼルス・ドジャースにいたころ、プレッシャーに強い印象を受ける黒田さんはがどのようにしてその重圧をはねのけることができるのかを尋ねたことがある。

 その時の黒田さんの言葉にはハっとさせられた。

「プレッシャーを作るのも、自分の考え方ひとつで、大きくなったり、小さくなったりする。考え方次第だと思う。自分はプレッシャーをエネルギーに変える努力をしてきた。考え方は人それぞれにある。それも一つの技術だと思う」

 プレッシャーは誰がつくるのか、そして、それをどう受け止めるのか。
 栗山が窮地に強いのは、おそらく周囲が考えるよりも、プレッシャーとは何かが分かって整理できているからだろう。
 
 考えることはたった一つ――。
 やることは一緒、なのだ。

 

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