凄く後悔し

そして落ち込みましたが

翌朝ケロッとして

そのうち本当の事を言えばいいじゃんって

THE・B型ですよね

 

或る日 就業後

社員専用休憩室から

大音量で音楽が聞こえてきます

(西野カナ)だ・・・

誰だろう?? あっ 小室さん!!

 

あっ 優子ちゃん!!

 

直ぐに音を消し

うろたえながら頭を掻く彼が

とっても健気というかいじらしいというか

可愛くて

 

続きを歌い始めました

彼も開き直って歌い出しました

 

目が合うと吹き出してしまって

やがて沈黙が

 

どちらからともなく恋人宣言・・・

 

思ってた通りの人でした

爪が綺麗だとか

小さな変化にも気付いてくれる彼

花一輪を買ってきて部屋を彩ってくれる彼

素敵なラブレターを時々書いてくれる彼・・・・・

私とっても幸せです

だからお互いに隠し事はしないでいようっていう

約束が喉に引っかかった魚の骨の様に

気になるんです

 

早く私はB型の女ですって言わなきゃ

 

あれから2年

卒業し社員に採用された私

部署は遠くなってしまったけれど・・・

 

愛が深まれば

増々嘘が重くなる

重みに耐え切れず声にならない

そうなる前に

 

今日こそ言わなきゃ

外は粉雪

カーテンを開け降る雪を見ながら

膝と膝を突き合わすかの様に

しかし震え気味の声で

 

あのね・・・私ね・・・

 

すかさず電話が鳴る

彼に会社からの急用の電話だった

 

直ぐ出掛けるから 話はまた後で

 

とうとう言い出せないまま4年の歳月が

 

そして私の25回目の誕生日

残念ながら彼は関西方面へ長期出張

社会人だから仕方ないよと言いながら

部屋で林檎の皮をむいていると

彼から宅急便が

開けてみると

前から欲しかったバーキン

嬉しい反面 無理したのかなって

添え付けてある手紙には

 

優子 誕生日おめでとう

こんな日に1人にしてしまって本当にごめん

君が前から欲しがっていたハンドバックを贈ります

そして今日は優子のB型解放記念日でもあります

エへへ 知ってたよ

伝えたくて必死な君が可愛くてちょっと遊んじゃったかな

でもこれで2人の間には隠し事がなくなったね

結婚しよう

返事はそっちに帰ってからということで

大好きだよ優子・・・

 

私 泣きました 大声を上げて泣きました

勿論結婚お受けします

彼の帰りを待つこの幸せな時間

永遠に忘れないでしょう・・・・・・・・・・・・・・・・・