ロイヤルホテル 

2023年オーストラリア
英題:THE ROYAL HOTEL
監督:キティ・グリーン
脚本:キティ・グリーン、オスカー・レディング
出演:ジュリア・ガーナー、ジェシカ・ヘンウィック、ヒューゴ・ウィーヴィング、トビー・ウォレス、ヘルベルト・ノルドルムほか
撮影:マイケル・レイサム
作曲:ジェド・パーマー
配給:アンプラグド
公開:2024年7月26日
技術:2.39:1/カラー/5.1ch
時間:91分
鑑賞:新宿武蔵野館/スクリーン2/字幕
映倫:PG12

見どころ
ーーーーーーーーーーーーー
パブで働く女性たちが受けたハラスメントを記録したドキュメンタリーに着想を得たホラー。オーストラリアを旅行中にパブで働くことにした女性二人が、店長や客からの差別を受ける。監督を務めるのは『ジョンベネ殺害事件の謎』などのキティ・グリーン。『アシスタント』でもキティ・グリーン監督と組んだジュリア・ガーナー、『マトリックス レザレクションズ』などのジェシカ・ヘンウィックのほか、ヒューゴ・ウィーヴィング、トビー・ウォレスらが出演する。
ーーーーーーーーーーーーー

あらすじ
ーーーーーーーーーーーーー
ハンナ(ジュリア・ガーナー)とリブ(ジェシカ・ヘンウィック)の親友二人は、オーストラリアを旅行中に金欠に陥ってしまい、ワーキングホリデーの制度を利用してパブ「ロイヤルホテル」に滞在しながら働き始める。バーテンダーを任されたハンナたちだが、店長(ヒューゴ・ウィーヴィング)や粗暴な客たちからのパワハラやセクハラを受ける。リブはそんな環境にも溶け込むが、ハンナは精神的に追い込まれ、彼女たちの友情も揺らぎ始める。
(シネマトゥデイより)
ーーーーーーーーーーーーー

要素
アクション  :★★★☆☆
アドベンチャー:★★★★★
SF     :☆☆☆☆☆
コメディ   :★★★☆☆
ホラー    :★★★★★
クライム   :★★★☆☆
ファンタジー :☆☆☆☆☆
バイオレンス :★★★★☆
ロマンス   :☆☆☆☆☆
メッセージ  :★★★★★
ハラスメント :★★★★★★★★★★

インプレッション
物語:★★★★★
配役:★★★★★
演出:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★★★
現実:★★★★★
劇場:★★★★★
観客:★★★☆☆

メモ
・あの『アシスタント』のキティ・グリーンの新作で、ジュリア・ガーナーとジェシカ・ヘンウィックの共演。ならば絶対見に行かなければと劇場へ。
・徹底的に主人公のハンナ目線で描かれているので、出てくる男性が一人残らず恐ろしい。細かいものから大問題のものまで、ハラスメントのデパートの様な作品。しかも、当の本人達は全く罪の意識を感じておらず、女性の方が一方的に対処を強いられる演出が恐怖を煽る。
・フェミニンな女性に対しては、ものにしようとしているので見え見えに甘く、そうでない女性に対しては、とことん下に見る様な失礼な態度を取る姿勢が本当にムカつく。一見、都会と田舎の生活様式の違いからくる問題に見せておきながら、実は被害を受けている女性の方が受け入れる努力を強いられているのは、世界共通の問題。
・女性に笑顔を強いるハラスメントは1922年の『散りゆく花』ですでに取り上げられているというのに、いまだに現実では繰り返されている。そういう意味では非常に映画的なラストシーンを配置した事はメタ的にも非常に意味があると思った。