D10、クリニックを受診した。
卵胞17mm、内膜9mm。
先生に内膜の状態も良いと言ってもらえた。
今回は卵巣の力も借りるやり方、とのことで、D11にオビドレルを打ち、D12からルテウムスタートだ。
エストラーナテープはない。
恐らく、排卵させることでエストラーナの分のホルモンは自前で出るということなのだろうか。
1人目の時も自然周期ともホルモン補充周期とも判別のつかない、今回のようなやり方で妊娠した。
しかし1人目の時は、レトロゾールではなく、ジュリナとエストラーナテープで内膜と卵胞を育てたし、オビドレルでなくhcg5000で排卵させたし、排卵後はルテウムとエストラーナテープを服用した。
多少違う部分があり、本当にこのやり方で成功するのか不安になっている部分もある。
しかし、ドクターはわたし以外の患者も見て、わたし以外の患者ではこのやり方で妊娠した例もあるのだろうし、そもそも不妊治療界ではスタンダードなやり方なのかもしれない。
だからわたしは不安にならずに、指示された通りにやればいいだけだ。
今周期はどことなく気持ちがついていかず、妊娠に対する心構えもなければ上手くいく想像もできない。
もし妊娠したとして、その先のマタニティライフや出産した後のことを考えても幸せな気持ちやうきうきした気持ち、楽しみな気持ちにならず、もしかしたら今周期は治療のタイミングじゃなかったのかもしれないとうっすら思う。
つわりの苦しみや陣痛のしんどさを思い出し、それと同時に今いる娘をどうケアしていくのかや、そういったデメリットの部分にばかり目が向いてしまう。
わたしって本当に妊娠したいのだろうか。
確かに2人目は娘のためにほしい。
わたしが、と言うよりも、娘のことを思うときっと弟妹がいた方が楽しいに違いない、という思いだけで治療している。
でも、治療して授かった子にもし障害があったら??
それは娘のためになるのだろうか。
リスクを犯してまでやることなのか、娘が弟妹がほしいと言ったわけではないのに────
そのようなことばかり考えてしまう。
こんなメンタルではあかちゃんが来てくれるはずがない。
そう思いながらもやっぱりどこかでは赤ちゃんを望んでいるのだろうか...。
きっと陽性が出たら嬉しいのだろう。
次に移植するのは過去最高の胚で、後にも先にもない唯一のAA胚、AIスコアも8.9。
フローラ治療を挟んだ後で、SEET法も実施する。
これ以上ない環境だ。
これで陰性ならわたしはもう妊娠しないだろう。
それが決定してしまうことが怖いのか。
陰性が出ることが、またhcg0.3以下の文字をみることが、不妊治療の失敗をつきつけられることが、もう2人目を産むことは現実的に難しいだろうと決定づけられることが、それが怖くて進みたくないのかもしれない。
フライングするかどうかも、かなり悩んでいる。
早くから結果が分かってしまい、それでもBT◯ 陰性から陽性、などと検索し、一縷の望みに縋り続けるしんどさをとるか、期待半分諦め半分と言いながらも十分に期待して入った診察室でhcg0.3以下をつきつけられる衝撃と悲しみを想像の倍以上の大きさでぶつけられるしんどさをとるか、どちらの方が心のダメージが少ないのか、分からない。
それに、やっぱり陰性が出ることしか想像できない。
でもそれは、3回移植して3回ともだめならそうなるか。
希望は見出せてない。