公開初日にて観賞

解説
イラクに駐留するアメリカ軍の中でも、最大の危険を伴う爆発物処理班の兵士を描き、
2009年の賞レースを席巻した戦争アクション。
命知らずの兵士と仲間との確執と友情を軸に、緊張感あふれる爆発物処理の現場を
リアルに映し出す。
監督は『ハートブルー』『K-19』のキャスリン・ビグロー。
レイフ・ファインズやガイ・ピアースらが脇を固める中、『28週後…』のジェレミー・
レナーが任務に命を懸ける主人公を熱演。
迫力ある戦場の描写と、兵士の勇気の裏にひそむ心理の繊細な描写に驚がくさせられる。

あらすじ
2004年夏、イラク・バグダッド郊外。
アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊のリーダーに、ウィリアム・ジェームズ
二等軍曹(ジェレミー・レナー)が就任する。
まるで死への恐怖などないかのように遂行されるジェームズの爆発物処理の様子に、
仲間のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)らは不安を抱くようになり……。
A Day In The Life


制作費は約1100万ドルといわれ、作品賞レースの中でも10本中、下から三番目という

低予算の部類に入るらしい。

華やかなスターはこの映画の中には出てこない。若手中心の映画である。

まずはドキュメンタリーのような作りがこの映画に臨場感を与えている。

世界で最も危険な仕事と言われているイラク・バクダット市街地での爆発物

処理にあたるブラボー中隊。

最初のトンプソン隊長がいつもとかわらないように爆発物処理を行っていたが、

爆発物の処理の途中、携帯電話を使っていたイラク市民によって爆発物が誤作動し、

トンプソンが被弾し即死というアクシデントから始まる。

その後を受けて、現地入りしたジェームズ班長。

これまで爆発物処理のプロとして800個以上の処理を行っている。

その一つ一つの爆発物を処理するシーン、いつ爆発してもおかしくない
A Day In The Life

死と隣り合わせの行動、効果音を入れない無音のシーンが続く。

ハッとおもわずにはいられない。

起爆装置を解除するとき、どこにスイッチがあるのか、そしてどこを切れば

解除されるのか?

それは長年の経験と勘に頼らざるをえない部分もある。

その間、敵がどこに潜んで銃を撃ってくるかもしれない恐怖ともたたかう。

仲間の護衛はあるもののやはり怖い。

また起爆を遠隔操作しているかもしれない。

ジェームズ班長は上官からすばらしい仕事と褒め称えられ、秘訣は何か?

と質問された時に「死なないことです」と答えた。

明日、生きている保障もない中での生活。

テロリストは子どもの身体に爆弾をうめこむという人間爆弾を作ろうとしたり、

爆弾を全身にまとわされた民間人の存在。まさにここは阿鼻叫喚の地獄である。

こんな過酷な世界で生きている兵士の生活を浮き彫りにしたこの作品、

元旦那の作品「アバター」をおさえて、アカデミー賞作品賞を獲った。