￥620　Amazon.co.jp
３３３Ｐ　１６ｃｍ

ドレミ…の音が聞こえない？
巨乳で童顔、憧れの先輩であるエリちゃんの前で
クラリネットが壊れた直後から、僕の耳はおかしくなった。
しかも怪事件に巻き込まれ……。
僕とエリちゃんの恋、そして事件の行方は？
『イニシエーション・ラブ』『リピート』で大ブレイクの著者が贈る、
待望の書下し作が登場！著者ならではの思いがけない展開に驚愕せよ。
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テーマ読み第９弾は『クラリネット』
本を購入しようと思ったら、寸前で品切れになった本があって
急遽、翠香さんが参考作品に上げていたものを購入。
助かりましたぁ～(o^o^o)
さて、本書には２つの中篇作品が収められております。

『マリオネット症候群』
高校一年の御子柴里美は、夜中に目を覚ます。
ところが体が勝手に動き出し、声も出ない。
何者かに体を乗っ取られたようだ。
しかも、いきなり胸をムンズと掴み、
あろうことかパンツに手を突っ込んで固まっている。
体を乗っ取ったのが男であることは間違いない。

里美の抗議の声が相手に伝わる事はなく、傍観するしかない。
体を乗っ取ったられた状態の里美は迷いもなく学校に向かい
そこで好きだった先輩が殺された事と、体を乗っ取ったのが
その先輩だということを知ることになる。
そして・・・

よくある人格転移モノではないです。
憑依に近いのかな？でもホラーじゃない。
憑依されている場合、mokko的には意識はないんだけど、
ここでは、里美の意識と視点で物語が進みます。
っていうか、これ面白かったぁ～
何がいいって御子柴家の女の「ルール」が新しい！

殺人については、早いうちにわかるんだけど、これも笑える。
その後に更なるドタバタ劇が待っていて、雪ダルマ状態になる。
最初の時点で、アレ？と気づいたことがある。
さすがにこういう現象だと目ざといです。
そこは最後に出てくるんだけど、ちゃんとオチもついていた。
それでも、工ｴｴｴｴｴｴｪｪｪｪｪｪ(ﾟДﾟ)ｪｪｪｪｪｪｴｴｴｴｴｴ工っとなった。
最後は苦笑するしかないんだけど、ブラックだなぁ～(^◇^;)
久しぶりに楽しかった♪
これ、単体でも出版されてます。

『クラリネット症候群』表題作
巨乳で童顔、憧れの先輩であるエリちゃんに近づきたい一心で
エリちゃんが通るであろう河原でクラリネットを演奏。
思惑通り、エリちゃんに話しかけられたまでは良かったのだが
小学校時代のいじめっ子がやってきてクラリネットを壊してしまう。
その直後「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の音が聞こえなくなった。

同居人である関さんの大切なクラリネットを壊したバツか？
当の関さんは、大慌てで出かけたらしく、数日戻らないらしいし
関さんの仲間のクラリネット奏者が死体で発見されたらしく
意味不明の暗号を残していたらしい。
それがどうやら暴力団の仕業らしい？
同じアパートの魔人ブーやオカマさんやエリちゃんまで巻き込んで
事態はとんでもない方向に進んでいって・・・

これは暗号ミステリなんだけどね、暗号は苦手ですよぉ～(^◇^;)
っていうか、最初の流れから予想外の方向に話が進んでいくんで
暗号を解くよりも、そっちのドタバタの方がおかしくて
(　 ° ▽ ° ;)　エッ？そうだったのか！ってことが
何度もあるのよぉ～
ノリも軽いし読みやすいので、単純に楽しめました。

ドレミ・・・が聞こえないという状態を活字で実践。
僕の耳にどういう風に聞こえているかってのを
実際に活字にしている。
考えてるところは普通の文章なんだけど、会話では
ドレミが消えているのよ。
話の流れでだいたいわかるんだけどね(^◇^;)
結構躓きながら読みました(○￣ｍ￣）

個人的には暗号を解くための参考資料として登場した
13の暗号に収録されている江戸川乱歩の「二銭銅貨」が読んでみたい。
どうも江戸川乱歩を読むのは、他の作品で紹介されているのを見て
読みたくなるらしい(○￣ｍ￣）

そして解説に乾くるみ作品を読むなら
本書→「イニシエーション・ラブ」→「リピート」→「Ｊの神話」→
「匣の中」→「塔の断章」　の順に読むのがオススメだそうです。
よかったぁ～
イニシエーション・ラブは、積んでるんですよ(^◇^;)
持ってる本よりも先に、新しく購入した本を読むなんてぇ～って
思っていたけど、どうやら偶然とはいえ正解だったようです。

マリオネット症候群 (徳間デュアル文庫)/乾くるみ

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二銭銅貨 (江戸川乱歩推理文庫)/江戸川乱歩

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↓まとめのページにリンクしてます。

クラリネット症候群／乾くるみ