ミイ子「ねえマリカ、私ってさ…やっぱリーダー失格かな?」
マリカ「うん、失格。ではないわね。ちょっとバグってるだけ。」
ミイ子「うっわ、さすがの辛口!」
マリカ「でもミイ子、あなた今週だけで12回『やっぱ私が全部やらなきゃ』って言ってたわよ。それ、リーダーっていうより、自己犠牲教の熱心な信者って感じ。」
ミイ子「だって私がやらなきゃ終わらないもん!なのに、もう無理かもって思っちゃってさ…昨日、鏡見て“やーい、ダメ人間〜”って言いそうになった。」
マリカ「そんなこと言う暇があったら、眉毛描きなさいよ。少なくとも左右対称に。」
ミイ子「厳しー!でもさ、ほんとにどうしたらいいの?このプレッシャーと、自己嫌悪の海から這い上がれないよ。」
マリカ「それ、もしかして優しさ不足かもしれないわね。」
ミイ子「は?なにそれ、食物繊維みたいなノリで言わないでよ。」
マリカ「いや、割と真面目よ。自分への優しさって、決断であり、技術でもある。あなた今、どっちもサボってるでしょ。」
ミイ子「技術?なんかそれ、武道の段位みたいでカッコいいじゃん。優しさ初段とか?」
マリカ「そうね。あなたは今、自己否定八段って感じだけど。」
ミイ子「もはや達人じゃん…。でもさ、自分に優しくするって、なんかフワッとしてて難しいんだよね。甘やかしてるだけになりそう。」
マリカ「違うのよ。優しさってのは休むって選択をすることでもあるの。あとね、自分にこう問いかけるの。『今、私は何を一番必要としてる?』って。」
ミイ子「…今日の私に必要なのは、チョコとプリンと10時間睡眠かな。」
マリカ「それ、正解。あと、『今、私の身体は何を欲しがってる?』って聞くのもアリ。あなたさ、最近ずっと肩が上がったまま生きてない?カニかってくらい。」
ミイ子「肩コリ界の王者だからね…。え、じゃあ、優しさって、マッサージ予約するのも含まれる?」
マリカ「もちろん。優しさって、思いやりのある言葉、そっと身体を撫でるタッチ、そしてやらなくてもいいことをやらないって決めることでもあるのよ。」
ミイ子「なるほどね…。ちょっと意外かも。なんか、優しさって、心の中でスイートピーが咲いてるみたいなイメージだったけど、結構リアルで地味なアクションなんだね。」
マリカ「そうよ。自分への優しさって、地に足のついた反抗なの。もっと頑張れっていう脳内ブラック上司に対する、静かな革命。」
ミイ子「じゃあさ、今日から私も優しさのゲリラ戦術始めてみようかな。」
マリカ「いいじゃない。その最初の作戦は何にするの?」
ミイ子「うーん、まずはこのプレゼン資料を閉じて、ノートパソコンの電源をオフにする。で、帰宅して、お風呂入って、プリンとチョコ食べて、あったかい毛布にくるまって寝る。」
マリカ「完璧。毛布への感謝も忘れずにね。あの子、無言で寄り添ってくれる優しさの化身だから。」
ミイ子「でもたまに足だけ冷たいの、裏切りかな?」
マリカ「それはただの血行不良よ。でも、愛も優しさも時々ちょっとムラがあるものよね。」
ミイ子「そうだね。さて、じゃあ今日はやらない勇気の勝利ってことで!」
マリカ「明日は心がちょっとだけ軽くなるわよ。」
重圧や日々のストレスで、自分に厳しくなりがちなときこそ、自分への優しさは大切な選択です。優しさとは、ただ甘やかすことではなく、意識的に自分と向き合い、心と身体の声を聞くことから始まります。温かい関心を持って自分自身を観察し、こんなふうに問いかけてみてください。
「私は今、何を一番求めている?」
「私の身体は今、何を求めている?」
「自分にどんな優しい言葉をかけられる?」
「どうすれば、今のつらさを少しでも和らげられる?」
そして、「今やめてもよいことは、何だろう?」と自分に許可を与えることも忘れずに。
優しさは小さな具体的な行動から生まれます。完璧を求めるのを手放し、自分のペースで休むことを選ぶ勇気こそが、明日のあなたを少しずつ軽くしてくれるのです。
日々の中で自分に寄り添い、優しさを育てていくこと。それが、どんなに困難な状況でも自分を支える力になります。
