6月29日、もいもいの活動でした。
前日は雨だったのですがこの日は猛暑日駐車場から建物内に入る短時間で汗だくになるくらいでした。
大人8名とこれまでの平日開催では一番多くの人が集まりました
お子さんが未就学児から小中高生までと参加者層は幅広かったです。当日はお母さんに連れられてきた0歳から3歳のお子さんもいて、保育ボランティアの2名と遊ぶ様子も
まずは恒例のアイスブレイク
今回は「これ、読める?」
ゲストの皆川愛さんが『聖路加看護大学』卒業ということで「聖路加」・・・なんて読む?『ロカ』が一般的に知られているのですが正式には『ルカ』だそう。他にも『月極(誤:げっきょく)』『バドミントン(誤:バト)』ここまでは間違いやすいんですが。『空室』『待合室』『神社』『TOTO』これらはきこえない人が間違っていたものです耳から入ってこないと、漢字を見て経験と照らし合わせて、そらしつ、たいあいしつ、じんしゃ、とと。意外にもたくさんあるんですね
でも読めなくても生きていけます
いよいよ皆川さんからのお話
ご両親がろうということもあり、家庭では手話、外では口話で生活していたそう。
興味深いエピソードが。
手話では概念が十分わかっているけれど、それが日本語でこう表現するんだと知ったのはその後、という例。
たとえばバスに『間に合わない』←手話では(グーにした両手を上下に重ね、縦に棒をつかんでいる様子から左右に引き離すような動き)、これはあーバス間に合わなかったね、と会話では使っていたものの、『間に合わない』という日本語として覚えたのは小3、4くらいだったそうです。英語でなんていうか、を学ぶ様子と全く同じですね。日本語を今自由自在に扱っている彼女なだけにびっくりしてしまいました。
日本聾話学校に少し通ったのち、幼稚園から普通校へ。ご自身が「きこえる世界」に興味があり、友達がたくさんできそうと希望して入学したとか。FM補聴器を利用し授業を受けます。ただ、思った通りにはいかず・・・土日はきこえないこどもたちの集まりに出かけ、バランスをとっていたそうです
2001年欠格条項が一部改正され、きこえない人でも医療者になれる!ことを知った皆川さんは、その道を考え始めます。その後、内耳再生医療の存在を知り、聴覚障害は「治す」ものなのかと考えるようになりました。難病など治療法が確立されていない病気がある中、大切なのは病とともにどう生活をしていくかということなのだと考え、生活の支援に焦点を当てた看護師を志します。
※欠格条項:「障害者に係る欠格条項」とは「目が見えない者、耳が聞こえない者又は口がきけない者には、この試験が受けられない、資格・免許を与えない」といい、障害があるという理由で免許・資格取得の制限・禁止を定めている法令です。全廃ではないものの、2001年で一部改正され、きこえない人でも資格を得ることができるようになりました。きこえない・きこえにくい医療従事者もどんどん増えています。
大学入学後
●実際に大学内での授業はどうやって受けていたか
●音で判断する場合はどうしていたか
→患者さんの痰が絡んでいる場所を知るには、栄養を入れる管が目的の臓器に届いているか確認するには・・・
目や触診で確認するなど、きこえない看護師として方法を模索したそうです。
実際に看護師の資格を取った後、職場の選びかたなどもお話しくださいました。
参加者からは、特に小学校時代どう過ごしていたのかご自身のお子さんの様子も含めて質問が出ました。連絡の聞き漏らしがあるのか忘れ物が多いまた特別支援学校に通っている場合、地域にともだちがいない部活のない休日の過ごしかたに悩んでいる、など。
郡山市から手話通訳者2名にも来ていただき、2時間があっというまにすぎてしまいました。
お父さんの参加もあり、ちょっと肩身が狭かったかもしれませんが「お父さんはいるだけでいい」という意見もあり
終了後は皆川さんを囲んでランチ会
ワッフルをサービスでいただいてしまい、15時半まで居座ってしまいました
また、皆川さんからもいもいのみなさんに紹介してほしいとメッセージがありました。彼女が立ち上げた活動の紹介です
手話ぽ
https://sites.google.com/view/syuwapo
https://www.facebook.com/syuwapo/
『みんなの手話ぽ』では、手話にどうやって出合ったか?手話によって得たものについて、1人1人がエピソードを語っています。
字幕の有無もありますが、ぜひご覧ください。
以下の日程で活動を予定しています。8月以降の詳細は、おってこのブログでご案内します。
7月28日(土):バスケットボールを楽しもうきこえない・きこえにくいお子さんとその兄弟姉妹対象。(13時~16時@聴覚支援学校体育館)
8月26日(日):きこえない・きこえにくいお子さんを育てているご家族、教育関係者。難聴児を育てた母でもあり、長年小学校難聴学級の担任をされているかたを招きます。(10時~12時半、郡山青少年会館)
9月9日(日):10時~15時、大玉村にあるあだたらフォレストパークのコテージでBBQきこえない・きこえにくいお子さんを育てているご家族対象。3~4家族まで、8日からコテージで宿泊することもできます
9月10日(月):明晴学園見学ツアー(きこえない・きこえにくいお子さんを育てているご家族のほか、興味のあるかたならどなたでも)←8月中旬には締め切る予定です。
都合のつくかたはぜひご参加ください