北斗の拳やバイオレンス・ジャックと比べると、サンデー版世紀末は多少なりとも現実味がある。

東京をはじめとした大小の都市は、ほぼ壊滅状態の様だが、城などのような現代戦では標的にしかならない建物は、熱核戦争の時も攻撃目標から外されたらしく、諏訪高島城はほぼ無傷だった。

また、かなりのソ連軍が日本に侵攻したようで、13年後でも規律を保っている部隊が相当数いる様だった。

恐らくだが、ソ連軍>自衛隊>在日米軍>種々の武装集団>犬の群れの順番で強力。

そのどれもが中央が壊滅して独自の判断で動いている。

また、それらの多くはその日暮らしの日々を送っていると思われる。

また、比較的地名が出てくるので一行がどこら辺を放浪しているかが地図を見ればおぼろげに分かる。

北斗の拳は最初にKING(南斗孤鷲拳のシンの事)が関東一円を制圧すると語られるだけで具体的な都市名は一切出てこず、銃の類もバットの育ての親が持っていた以外は一切出てこないのとは対象的だ。

 

この漫画に出て来る軍人は、一人だけになっても律儀に最後に下された命令を守る者や、途中でそれに耐えきれずに自殺する者も多く出る。で無ければ野盗になるか自らに与えられた装備を活用して独自のテリトリーを造る者もいる。

勿論モヒカンで拳法だけで闘う酔狂な奴はいない。

当時の週刊少年サンデーはいい意味で強さのインフレが起こりづらい雑誌作りを心掛けていたと言えるだろう。