お弁当のおかずのサーモンを上手く焼けないので、料理用に安物の白ワインでも買ってみようかと行きつけのスーパーのお酒コーナーを覗いてみた。
ワインがたくさん。この国ではラム酒とビールはあるけど、暑い国なので国産ワインは無いと思う。その代わり、地の利を生かして南米のワインが並んでいた。中には、15年~20年ほど前に出張先の南米で楽しんだラベルも並んでいる。
当時は、日本でも赤ワインがブームであったし、会社の交際費の締め付けは緩かったし、帯同した上司も赤ワイン好きであったもので会食のたびにボトルを開けていた。
ルイージ・ボスカとか、トラピチェとか、カッシェロ・デル・ディアブロとか。あら懐かしい。
歳をとったせいか価格もお手頃に感じる。料理用の白ワインのはずが、晩酌のための赤ワインを求めかねない。
ところが現在の私は下戸。10年程前から喘息のために酒を控えるようになり、飲まない生活を過ごしているうちに、すっかり飲めなくなった。
今では飛行機のウェルカムドリンクで出てくるシャンパンの小さなコップも空けられない有り様。そういう訳で、近年に流行ったハイボールの味を私は知らない。
久しぶりに頭の中にお酒への思考が浮かんだところ、世界各地のお酒の存在が不思議に思え始めた。
世界には、ビールやワイン、芋焼酎、日本酒、紹興酒、ウォッカ、泡盛、マッコリ、テキーラ等々、材料も作り方も違う沢山の種類のお酒がありる。恐らくは大航海時代に統治国が行く先々で酒造を伝承したのであろうけれども、いくつかの宗教国を除いて飲酒の文化が定着したというのは何ともすごい気がする。お酒の美味しさとともに、メンタルヘルスへの効力により認められたのでしょうかね。
お酒を飲めない私はメンタルヘルスを保つ防備をひとつ失ったことになるので、お酒の代わりに癒しが必要。
更には、まさに現代のコロナワクチンも、かつてのお酒の伝承と同じ、生きる知恵が一気に世界に広がる瞬間に居合わせたんだなぁと思うと感慨深い。
まぁ、ややこしい話はどうでもいいですね。楽しい12月を迎える準備を始めましょう。

姫。