この出張にはフォーマル用の黒色のウォーキングシューズ(遠目には革靴に見えそう)と、スニーカーを持ってきている。
ウィーキングシューズはオンとオフとの使い回しができるため重宝して、あちこちの出張で活用していたけれども、最近、履き心地が良くないことが気になり始めた。とにかくこれを履いて歩くと疲れやすい。
私、歩く姿勢が悪いもので靴が踵が片減りし易く、やがては靴を履くと体が傾いて疲れるという事態に陥りやすい。
今回も踵に減りが見られるし、靴全体も草臥れているように見える。寿命かな。
残りの滞在期間の1ヵ月をスニーカーだけで過ごすのも構わないけど、気分転換を兼ねてショッピングも悪くない。
ホテル近くの靴屋さんを何件が回り、お気に入りのブランドの商品を発見。ディスプレイの棚の上に良さげな皮靴が3足並んでいて、同じデザインの色違いが2つ、より無難なデザインのものがひとつあった。色違いの靴のうち茶色の革靴か、無難なデザインのものにしよう。
実は靴って日本国内でも買うのは得意ではない。足が幅広甲高で、なかなかフィットしないので。
おまけに英語が通じないこの国で、自分に合うサイズを指定するのは私なりにはそれなりの挑戦。
サイズはアメリカ式で頼むんだろうなぁ。
さらに、お気に入りを見つけたこの店は店員さんが常駐しておらず、どう切り出して良いかも判らない・・・。
暫く靴を眺めていると、幸いにも店員さんが姿を見せてくれた。購入したい無難なデザインの靴の見本を手に取り視線を合わせると何か言ってきた。「8(オチョ)」 靴を渡しつつのサイズを伝えると意図は伝わったみたい。店員さんは見本の靴を持って裏手に向かい、暫くすると箱を持って戻ってきた。
あとは日本での買い物と同じ。試しに履いてみようと足を1/3ほど靴に差し込んだところで「やば、小さいな」と直感。
「ヌエベ オ オチョ メディオ」(で良いのか?)と伝えると、サイズ9の靴を持ってきてくれた。
歩き疲れた夕方だったので足が浮腫んでいたり、なんか違和感があったけれども試着したら足が収まったので、購入を決断。
やはり靴屋さんはどこか苦手で、購入を決めたら早く退散したい気持ちがあるみたいで。
さて、ホテルに戻り、翌日の出勤の準備のため箱から靴を出してタグ等を外してから気が付いた。
これ、購入したかった無難なデザインの靴じゃない。色違いで並んでいたデザインの靴の黒の方だ。
油断した。ラテンの国にいることを忘れていた。日本だと品番とか確認して商品の取り違いは先ず無さそうだし、見本と商品を並べて客にも確認を求めると思うけど、ここではそういった手続きはなかったなぁ。注意すべきだった。なんとなく違和感があったのはこれだったのかぁ。80ドルもしない安物の靴ではあるけど、相当ガッカリ。
それでも翌朝の出勤時、折角だからとこの靴を履いてみた。
ひと晩が過ぎて昨夕の足のむくみが取れたお陰もあったのか、履き心地が抜群。適度なフィット感があり歩いても疲れない。良く見るとフォーマルすぎずカジュアルすぎず、クールビズのビジカジとして色使いも良い感じ。意図しないところでお気に入りの靴に出会えた。
やはり靴選びは難しい。でも、ハッピー。