ある男 / 日本
2022年製作 121分 NETFLIX
2024年21本目 ☆2.8
妻夫木さんなので、期待値が高かったかも~何となく、どの場面も同じような雰囲気で、
変化がなく、冗長に感じたし、
原作を読むと、もっと深く描かれているのかも知れないが、
背景がしっかり描かれていないせいで、もう一つ、
共感しにくい作品に仕上がっていると思う。
主人公の男(誠・窪田正孝)の背景は、まぁ描かれているけど、
その他の背景がね・・・・
温泉旅館の息子とかね~。
そして、何よりも、城戸(妻夫木)の、
在日に関する描写が、イマイチ、伝わりにくい。
死刑囚の息子と、在日というものが、
同じ「理由」になっていないと思うんだよね。
在日という事を受け入れられていない・・・
つまり、自分のアイデンティティを受け入れらない過程が、
もう少し描かれていても良かったんじゃないかな・・・と
思いましたね。
柄本明にいきなり「在日だろう、そんな顔だ!」とか言われても、
ちょっと、ビックリするし。
その辺が中途半端だから、最後のオチ的な展開も、
あまり、響かなかったかな。
妻夫木さん良かったけど、
正直、アカデミー獲るほどか??と思ってしまった。
安藤サクラさんは、出だしの頃から好きなんだけど・・・
昔のような、ハングリーな演技ではなくなり、
上手いんだけど、こじんまりとしてしまって、
物足りないな・・・と思ったり、後は、出過ぎで・・・
食傷気味です。
今年もダブル受賞とか・・・・
「百円の恋」とか「万引き家族」「奥田民生になりたいボーイ~」
とかの安藤サクラが好きだーーーーー!!!
あ!!!そうそう。
それにしても、妻夫木さんの奥さん役が真木よう子さんっってね~。
みなさん、演技が上手い中にあって、ホント浮いてる。
何で、起用するのか、ほとほと理解出来ない。
セレブ感とか無理だと思うし。
真木よう子さんって、割と元気な役とか、
母ちゃん!みたいな役なら、まだハマりそうだけど。
こういうセレブとか、料亭の女将とか、
本当に合わないと思う(←孤狼の血・・・を根に持っている笑)
この2人の関係性も、うまく描かれていないから、
この2人の間に「愛」はあるのかさえ分からんのよね・・・。
だから、最後もオチも、イマイチ・・・・
それがショックなのか、そうでもないのか。
2人のケミを観る限り、そこに「愛」はないワケで・・・。
なら、最後、妻の浮気で、「ある男」になろうとする妻夫木さんの
心情が、よく分からない。
2人の「愛」が少しでも伝わるのなら、
信用していた妻にも裏切られ、在日という事もなくしてしまいたい・・という気持ちも
理解出来るだろうし。
裏切られた!!!という驚きも、共有出来ただろうけど。
いかんせん、真木よう子さんのセレブ感が、ホント、
うさんくさいから。
最後の浮気も、全く、驚きもなく。
「へ~」って感じで終わってしまったのが残念だったね!
それとは真逆に、柄本明さんは、チョイ役ながら、
存在感が凄いって話でね。
戸籍交換だけの犯罪にしておくには、勿体ない!!って感じ。
やっぱり、柄本さんは凄まじいわ。
イ・ソンミン様と通じるものがあるな~。