本日の懐かしのホラー映画は、「ヘルレイザー3」(1992)。
魔導士ピンヘッドの過去が明らかになる人気シリーズ 第3弾です。


物語の舞台は、NY。
ピラミッド・ギャラリーにやって来たナイトクラブのオーナーJPは、禍々しい造型のブロンズの柱に魅了されます。店員と思しき男が買い値はJP自身が決めて良いと言うので、JPは所持金を渡しブロンズの柱を購入します。

場面はかわり、リポーターのジョーイは、大量の鎖が体に食い込み血だらけになっている男が病院に搬送されるのを目撃します。
程なくして、男は頭部が破裂して死亡します。
搬送された男と同じ現場に居合わせたテリーは、ナイトクラブ"ボイラー・ルーム"で事件が起きた事をジョーイに告げます。
もっと詳しい話が聞きたいと思ったジョーイは、テリーを家に招待します。
詳細は語りたがらないテリーですが、隠し持っていたブロンズ状のパズルボックスをジョーイにかざして見せるのでした。"コレ"が男を殺したと言うのです。

パズルボックスはブロンズの柱からくり抜かれたもので、柱のポッカリ空いている穴に手を入れたJPは、ネズミに手を嚙まれます。
その時流れた返り血が柱へかかり、ピンヘッドの頭部が返り血を吸い取ります。意識を取り戻したピンヘッドは、JPが連れ込んだ女性を鎖で引き寄せ、皮を剥いで肉体ごと吸収してしまいます。
覚醒したピンヘッドは、JPに語りかけ、自分の右腕となって働く様に言います。ピンヘッドへの生贄としてテリーを差し出そうと考えたJPは、テリーを呼び出します。しかし、テリーの反撃に遭い、JPが柱の犠牲となってしまいます。ピンヘッドは柱より出て、完全復活を遂げます。

ジョーイは、ここの所 連日の様に不思議な夢を見る様になっていましたが、
今度の夢ではエリオットと名乗る軍人に話しかけられます。
エリオットは、かつて自分もパズルボックスを解いてしまったが為に地獄の番人・ピンヘッドへと造り替えられてしまった事をジョーイに説明します。
長年記憶を失い、ピンヘッドとして地獄の番人を続けていましたが、カースティのお陰で意識を取り戻したと言うのです。
エリオットは、これからピンヘッドが起こそうとしている悪行を一緒に止めて欲しいと、ジョーイに協力を要請します。

その頃、ボイラー・ルーム店内に姿を現したピンヘッドは、客やスタッフを次々と虐殺し、一部の人間を魔導士に造り替えていました。
ピンヘッドを中心とした魔導士軍団がジョーイや街の人々を襲います。
ジョーイとエリオット(亡霊)は、ピンヘッド達の暴走を止める事が出来るであろうか。

本作は、1992年当時 劇場未公開扱いだったので、"ビデオでーた"さんの誌上でリリースを知りました。
(徳間ジャパンより1992年11月1日発売・レンタル開始)
「ヘルレイザー」に、まさかの3作目が出る。!
ビデオレンタルが開始される日が待ち遠しくて仕方なかったのを覚えています。

修学旅行先でサントラCDを購入し、予習バッチリの状態で11月1日レンタルの日を迎えます。
地元のレンタルビデオ屋さんには1本しか置かれていませんでしたが、誰も借りていなかったので、いの一番にレンタルする事ができました。
一番最初にレンタル出来た事、また1992年当時の最新作が観れる事に舞い上がり、帰宅するまでテンションがアガりまくりでした。

本作の主人公は、アシュレー・ローレンス演じるカースティから、テリー・ファレル演じるTVリポーターのジョーイに交替します。
前作の舞台となったチャナード研究所が会話の中に登場したり、VTR内とは言え、カースティが登場したりと、前作との繋がりを感じる要素が盛り込まれる内容となっていました。
舞台がNYに移り、過去2作よりハリウッド色が強くなってしまったのは、仕方がないかも知れませんね。
魔導士軍団はピンヘッドを除いて一新され、今までにない様々なコンセプトの魔導士達が登場するのは、注目ポイントの1つかと思います。
2年前には、まさかの劇場公開もされ、「ヘルレイザー」初期シリーズが再注目されるキッカケとなったのは嬉しかったです。

<サントラについて>
「ヘルレイザー3」は、ビデオリリースに先駆け、ハードロック・メタル系のコンピレーション盤が発売されました。
ちょうど、高校の修学旅行で長崎に行った際、売店で「3」のCDを発見し、内容をよく見ず喜んで購入しました。(本編のスコアが収録されていると思い込んでいたのです。)
いざ聴いてみると、随分としゃがれた歌声が聴こえて来て、ハードロック中心のコンピ盤である事が判明。ショックを受けている脇で、同級生が「そのCD、地元のショップで売っていたぞ。」の声に追い打ちをかけられました。
もっと、早く言ってよぉ・・・・と思ったのでした。
(地元にあったのなら、サイコ組曲が収録されているヒッチコック作品集のCDを買っていました。)

悔しかったので、旅行中同級生が持って来ていたポータブルCDプレイヤーで聴きまくっていました。(笑)
奇しくも、自分にとって、ハードロック・メタル系音楽の入門盤となった1枚です。

1曲目 Motorheadの"Hellraiser"は、当時プロレスの入場曲として使用されていた様です。同じくMotorheadによる10曲目”Hell on Earth"は、この作品の為に書き下ろされた曲なのは、凄いですね。
(残念ながら、本編では未使用だったと思います。)
7曲目 故 デビッド・ボウイのユニットTin Machineが提供する"Baby Universal"も注目の1曲かと思います。
個人的には、5曲目Triumphの"Troublemaker"と9曲目 House Of Lordsの"Down, Down, Down”がお気に入りです。
いずれの曲も、ナイトクラブ"ボイラー・ルーム"のBGMとして流れていました。

スコア担当は、クリストファー・ヤングからランディ・ミラーに交替。
冒頭画像の通り、スコア盤もリリースされました。
スコア盤は、大学生の時に出先のCDショップで発見しました。
柱から顔を出しているピンヘッドのジャケットを見た時は、一瞬コンピ盤のアナザージャケットかと思ったのですが、収録曲が全く異なるスコア盤である事が判明。迷わず、レジへ直行したのでした。
アルバムには、クリストファー・ヤングが作曲したフレーズも盛り込まれており、全体的に完成度の高いスコアに仕上がっていました。
本編では、スコア盤CDとは異なるクリストファー・ヤングの既成曲も多く使用されている様に感じました。

本作は、初期2作・4作目と併せて、キングレコードさんから廉価版Blu-rayが発売中です。初期2作とは若干テイストが異なる続編になりますが、シリーズファンは一見の価値がある作品だと思います。