実は当日のテレビ番組評で確認して録画視聴した番組。しかしすぐに記事にするのを怠り、今日改めて視聴して書いてみようと思った次第。今回はSFらしく「100年後の世界」が議題でした。私自身は社会や世界の/他者への認識の仕方が変わっても人間は「あまり変わらない」という新井素子の見方と同じ。ただし私の場合は馬鹿さ加減も含めて。冲方丁は惑星開拓で人類の暴力の昇華すると述べたけど、為政者も未来になれば善人だけになるか?

 結果として第一次となった世界大戦の直後、戦争当事国の国民も戦争はこりごりと国際連盟を発足し、世界平和を目指した時代もあったから。つまり百年後の人類社会でも「間違って」平和の敵を選挙で選ぶ国家が現れるかと。今のコロナ禍でも国家主義を標榜する政権が国際政治をやっているから、百年後も「国家」が存在すると私は考える。つまり冲方のもう一つの未来像である「企業帝国」も、現在想像できる未来だから却って「実現可能なの?」という疑問を持つ。

 また当初は国家や国際社会に反逆し、各国の「宇宙人」の希望の星だったとしても、年月が経つと官僚機構が整備され、旧来の国家と似てくると想像でき。また企業国民自身、従来/旧来の国際社会と信頼関係を築きたいという思想、徐々にでも「蔓延」すると私は想定/想像を。だから私は大(だい)を大(だい)で対抗させる未来図より、小(しょう)による大(だい)への逆襲の物語を好む。つまり『小惑星移住計画 宇宙暮らしのススメ』。

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