○四回裏の明青に「3」が入っているスコアボード
○明青のベンチ
孝太郎、ベンチに戻る。
孝太郎「フン。フン」
南、達也を突っつく。
南「これで負けたりしたら後が煩いわよ」
達 也「ヘン、余計な点だぜ。最初の一点で勝負は決まったんだ」
× × ×
明青のグラウンド。ナインに相対して、黒木と達也が立っている。南と佐知子、監督は黒木たちの脇。
黒 木「突然ではあるが、新入部員を紹介する」
そっぽを向いている達也。
(黒木の声)「皆も知っているとは思うが、エースだった上杉和也の双子の兄、上杉達也くんだ」
紹介する黒木。
黒 木「今日から俺達とともに亡き弟の夢を受け継ぎ、」
相対している孝太郎以下の部員たち。
(黒木の声)「一緒に汗を流し泥に塗れ、」
聞いている南と佐知子。
(黒木の声)「甲子園を目指すことになった」
紹介している黒木。
黒 木「よろしく頼む!」
(孝太郎の声)「ヘン!」
黒 木「孝太郎!」
孝太郎「あ、済みませんね。ちょっと風邪気味なもので」
× × ×
[4459]文章による「タッチ」(小説・脚本・超速、評論・分析)
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