[4364]『タッチ2』 35「達也の三盗」
三塁に目を向けている南。
(達也の声)「何だよさっきの三振は」
左のベースを踏んで立っている達也、右で正面を向いて顔が低い位置の新田を見ている。
達也「俺にずっとライト守らせる気か」
左奥に一塁側のベンチ。中央手前に投げている須見工のピッチャー、右のもっと手前にサードを守る新田。
(達也の声)「さっさとKOして俺に投げさせろよ」
一塁側のベンチ。画面中央の吉田、緊張した表情で正面を見ている。吉田
(新田の声)「いいピッチャーだよ。うちの打線でも手こずるさ」
左にリードする達也、右に腰を落としている新田。
達也「それバット振ってから言え」
新田「野球が一回勝負ならな」
投げる須見工のピッチャー。
打球音。
振り切っている孝太郎、笑顔の後、三塁の方を向いて驚きの表情。
ボールがグラブに収まる音。
(塁審の声)「アウト!」
新田、立ち上がってピッチャーに送球。
須見工のピッチャー、ボールをマウンドに置く。
(新田の声)「そう焦るな」
左に三塁側のベンチに歩く新田、右に三塁ベースを踏んで立っている達也。
新田「打てないとはいっていないぜ」
左奥に達也、右手前に新田と、合流する須見工のピッチャー。
新田「あいつの変化球が勢南の西村以上でない限りはな」
マウンドに登ろうとしている吉田。
マウンドに立っている吉田、右から小走りの達也とすれ違う。
達也「西村の馬鹿か」
達也に吉田、振り向く。
(西村の声)「須見工と明青が練習試合?」
「勢南高校」、表札。
(女の子の声)「わざわざ須見工の方から出かけて」
勢南野球部の練習風景。
(女の子の声)「うちはずっと前から申し込んでるのにね」
左に自転車のサドルに跨っている西村、右に体操着姿の女の子。
西村「新田の野郎」
ペタルを回す足。
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