前略 竹島の問題では貴方と意見を共にするし、愛国心は嗜みも理屈としては了解しますけど。
 国家の名の下に自国民を蔑ろにしてきた犯罪行為を考察するとき、
とても国家を対象にした愛情は持てるはずもなく。水俣病をはじめとする公害問題や成田闘争、
60年代、70年代の安保闘争とか。これらの事例で国家が起こした行動は、責任回避と徹底的な弾圧。
 80年代の校内暴力については管理教育を敢行し、
90年代は詰め込み教育批判をかわすため、ゆとり教育を実施。
 つまりいつも場当たり的で、人材を育みにくくする教育制度のもとでは、
末端であるはずの教師でも、国家や国旗に反発する反骨心を持っても当然で。

 また裁判員制度の話題で言及したけど、国家の責任が追及される案件では、
丸裸の個人が相手でも、徹底的に対決するのがここの国。
 自衛隊一人ひとりには敬意を表するけれど、今の愛国心論議は時の政権の支持/不支持ですから。
 というわけで愛国心は私自身持っているつもりですけど、
民主主義教育が元凶という貴方の論理には、どうしても乗れず。
 逆に貴方の論理は、お役人達が仕向けてきた政策の結果かも。
 90年代から始まった改革の数々は思うとおりに進展していないけれど、
役人の狡猾さだけは十二分に理解しましたよね。そんな彼らですから、
ちょっとした陰謀史観を持ちたくもなり。
早々