夢を見る時必ず出てくる家がある。


よくある

夢で同じ場所に行くとか

知らない街に行くとか

そんなロマンチックな話じゃなくて

実際に住んでたことがある

何だったらあんまりいい思い出が無い家。


1つ目は

母が蒸発してから姉と2人一年ぐらい預けられてた

母方のおばあちゃんの家。


暴力はふるわれなかったし

ご飯もお腹いっぱい食べれたけど

機嫌が悪いと

家庭での悪いことは全て私が産まれたせいだと

笑いながら散々攻め立ててくるおばあちゃん

私のやることなすこと全て否定して

常に高圧的に嫌味をいってくる

叔母さん


母の身内だなーって心から納得した。

母からの暴言のあとこの2人からの暴言で

私の自尊心は地に落ちたわけで。



2つ目は

おばあちゃんちから出て

姉とほぼ2人暮らしのアパート

小学五年生から20歳ぐらいまで住んでた。

18歳で姉が結婚して家を出てからは1人で住んでた。

この家に住んでる時

ほんと家で寝れなかった。

高校の時の友達は度々学校終わりとかに

私を家に呼んで

「掃除したし、寝て帰り!」って言うてくれるぐらい

寝れてなかった。

多分おばあちゃん達に家がバレてたから

不安もあったんやと思う。

電話もかかってくるから

電話が鳴る前の「カチ」って音で目が覚めてたぐらい

神経質になってた。

あとやたらと金縛りに合う。


ちなみに父は基本単身赴任。


幸せな夢も嫌な夢も

【家】が出てくる夢は必ずこの二つの家。

よっぽど記憶が強いんだと思う。


おばあちゃん家に預けられる前に住んでた

小学2、3年生まで住んでた団地や

その後住んだマンション(ここは一瞬やったから仕方ないけど)

もぅ12年ぐらい住んでる今の家は

まったく出てこない!


そして

このよく夢に出てくる家二つとも

もぅ今はない。

どっちも取り壊されて違うものが建ってる。

間取りも雰囲気も匂いも

まだ覚えてるあの家達。


もう無いとわかってても

近くを通るとお腹の奥がヒュッとする。




面白い?って言っていいかわからないけど

育ってきた境遇を話すと

「そんな事ほんとにあるの?」

「ドラマになるよ?」ってよく言われる

私の生い立ちの中でも、

私が「ほんまに現実にこんな事あるんや!!」って

なんかちょっとテンション上がったのが


アパートに住んでた時

私の住んでた隣に男の人が引っ越してきて

引越しの挨拶にもきてくれたんやけど


ある人学校終わりに帰ると

何度もそのお隣さん家のピンポンを押してる

男の人と女の人


初めて見てから2週間ぐらい

毎日交代できたり一緒に来たりしてて


ある時私の家にもその女の人が訪ねてきて

「隣のやつどこ行ったかしらん?」って聞かれたことがあった。


「ぇっ。。わかんないです」

中学生には怖いよ!(笑)

ビクビクしながら答えたら

「見かけたら教えて」って言われて帰っていったけど、かなりドキドキして

「こんなドラマとかでみるやつ、ほんまにあるんや!!」ってなんか妙に感動した。



その後そのお隣さんは帰ってくることなく

大家さんが呼んだ清掃業者の人が

全て置き去りにされてた家財道具などを片付けてた。

多分あれが、世に言う夜逃げだったんだと思う。



そんな思い出もあるから良く夢に出てくるのかも。



この家も引っ越したら

夢に出てくるのかなー。



槿