映画 「乾いた花」 加賀まりこ&池部良 | お気楽マーニャのブログ

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加賀まりこさんが見たくて、衛星劇場で放送したのを録画。1964年の映画「乾いた花」






久々に面白い日本映画を観たわ〰️😃✌️✌️✌️



篠田正浩監督の映画を全て観たわけではないけど、彼の作品に対する私の印象は、上品で豪華なキャストだけれど、生ぬるい娯楽作品、というものだった。それが、若い時に、こんなに切れ味抜群で緊張感溢れる、シャープな映画を撮っていたなんて、本当に驚きだわー!👍👍👍👍。
哀愁漂う、中年のヤクザに池部良さん。高倉健さんと共演した、着流し姿のヤクザ映画はいくつか観たけど、この映画の彼のカッコよさは、もう別格。
セクシーで、鋭い眼差し。クールな優しさや虚無感もある。本当に頼れる、男の中の男って感じ。何年か前に、鈴木亮平さんが映画で残酷なやくざを演じたけれど、彼の草食動物のような優しい目では、どんなに演技を頑張っても、恐ろしいヤクザには見えなかったわねー。





彼の前に現れる謎の美女に加賀まりこさん。上等で、お洒落で、コケティッシュで、ミステリアスなこの役にピッタリ。こんなに洗練された小悪魔👿のような、でも汚れた感じは微塵もない女優さんは、日本では二度と出てこないでしょうね。






賭場の場面もリアルで興味深かかった。
全てにおいて、こんなにハイレベルの映画を観てしまうと、今の日本映画は俳優も演出も進歩していないと感じてしまう。むしろ、後退してるのかも。ハリウッドの監督、マーティン・スコセッシは、松竹からこの映画のプリントを購入して、30回以上自宅で見たとか。
一瞬も目が離せない、魅力的なモノクロの世界。観て大正解でした!
ところで、最後まで、このヒロイン、冴子の素性がわからないのだけれど、石原慎太郎さんの原作を読めばわかるのかしら?憎くて、残酷な幕切れでした。