あの日と同じ太陽が
記憶を刺し、感情を揺らす
あの日、走れなかった痛み
流した汗より多く、溢れた涙
無謀な自信と努力
圧倒的敗北と忍耐
置き忘れた青春
苦い傷は
少年をちょっとだけ
大人にした
◇
仲間も、歓声もない
時が止まったトラックで独り
汗を垂らし、息を切らして
向き合い、繰り返す
あの頃、疑う余地もなく
用意されていた目的や希望はない
自分で決めて、自分で立つ
◇
ふと押し潰されそうになる時
誇れる幼い17才は
問いかける。
俺が描いた
カッコいい大人、なんだろ?
逆境で得た人生経験とやらは
その程度のものなのか?
・・・
生意気
なにも知らねーガキが❢
その、なにも知らねーガキが
死にかけた自分を救った
また走らせた
責任とれよ
一緒にな
◇
あの日より、黒い肌で
あの日より、多い汗で
あの日より、高い場所に挑む
20年後の太陽の下で
次に思い出す青春は
いまだ。
M
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