1st concert『unknown』も控えていますし、何よりチケット代が高額ですので自分のペースで見るぞ!と誓いを立て梅芸に集中させたミュージカル『LUPIN』の日々が終わりました。

公演が続く間は、いや終わっても感想がある限りガンガン更新はしていきますが、劇場での観劇はおしまいです。

とても寂しいので配信、ソフト化お待ちしています!

もちろん再演もあったら最高ですし、またまかさんが出演していたら嬉しさ倍増です。


久々に劇場へと通う感覚がとても楽しかった。

帝劇から間が開いての観劇から始まったので変わっているように感じた箇所、そして梅芸詣でにより変わっていく様子を感じるのも面白かったです。

さらに、まかさんが着実にカリオストロ伯爵夫人を自分のものとし、ジョジーヌとして生きていることにグッと来る日々でした。


何より出演者の皆様が舞台を楽しんで務めていらっしゃるのが伝わるのが嬉しい作品ですよね。

その楽しんでいるパワーが客席に届いて笑顔になれる『LUPIN』ような作品に出会えて良かったです。


それを思いを強くしたのは1日に起きた地震。

偶然その影響で中断した公演を拝見していたのですが、揺れる最中も芝居を続行し観客の不安を煽らないよういつも通りに役として存在してくださった主演の古川雄大さん、真彩希帆さん、章平さん、そして真風涼帆さまには感謝しかありません。

(ちょうど車で逃走する場面でした)


安全点検の為に15分から20分程度中断してから最初に歌うことになった立石俊樹さんの俺ルシの迫力たるや!

黒鷲団のキレッキレのダンスにも本当に救われました。

すぐに『LUPIN』の世界へと引き戻してくれたことへ心から感謝しています。


エンターテインメントは不要不急の際に控えるように言われてしまいますが、あの時のどうしよう、怖いという気持ちを一旦吹き飛ばす程の『LUPIN』カンパニーの皆様による公演を続行するという熱い気持ちに非常に救われました。

正直、中断している最中にスマホで確認できるニュースには限りがあり、実際の所どうなっているのかは分かり辛かったんです。

終演後にしっかりと観客へと状況説明等挨拶で伝えてくださった古川さん、そのお言葉を胸にちゃんと帰宅するぞ!と落ち着いてから改めてニュースに触れることが出来たことにもホッとしました。


偶々休演者がいらっしゃった回を観劇したこともありました。

様々なことは無いのに越した方がいいけれど、起きてしまうのが当たり前ではありますよね。

その苦難をも力合わせて乗り越えるプロの力、そして『LUPIN』の世界を成立させようという気持ち。

そういうのって本当に客席へ伝わるんだって実感できた公演でもあります。

そして意外に復活が早く、元気に踊る姿にもホッとしました。


複数回観劇するとちょっとした違いに気づいてしまうものです。

あんまりアクシデントっぽいことを書き残すのはどうかと思うので簡単に羅列します。


■新聞記者のエミール、腕まくりしていない状態で現る

これまで宝塚メインでの観劇ライフだったからか肌を出した状態に慣れてない為に、芝居しながら袖を捲り上げる古川さんが格好良すぎて!

そこしか覚えていません。

余談ですが帽子被るアクションが好きすぎてメッチャ見てしまいます。


■ジュマペールルパンでマントのマジックテープが…

止まってなかったのか、外れてしまったか、後ろを振り向いた瞬間にサッと直す古川さんのスマートさにヒュー!となった。

宝塚と違ってマントに仕掛けがなくて大変だなぁと気にしていたらクローンも外れてしまうことがあって、そこは踊りながらぶん回して元に戻していた。

ち、力強すぎます!


■っていうか大きい声では言えないがルパンクローンの代役は誰だったの

休演者がいらした日、クローン揃ってる?と気にしていたら足りていた不思議。

でも見たこと無いキレッキレのイケメンがいた気がするんですよ。

あの格好良いクローンは誰?と思ったのが忘れられません。


■クラリスの絶食っぷりが気になる回があった

家政婦が「あら晩ごはん食べていらっしゃらない?」「確か夕べの晩ごはんも」と言ったので、4食抜いていることに!

そこまでラウールのことを思い詰めているの…と台詞の変更に慄きました。

その次の観劇では朝ご飯に戻っていて一安心。


■というか家政婦とのやり取り、色々と変わってます?

耳が遠いというのを現す為か、台詞の受け答えのスピードが段々上がってる気がします。

ちょっと被せる感じ?

あと家政婦が入室した時にクラリスはそのまんまグッタリと座っていたり、カチャッと開く音に反応して俊敏に立ち上がるパターンもあったりしました。


「放っと、い、て、、ちょーだい!」という台詞に違和があるんですよね。

クラリスなら「大丈夫」とか分かりやすく伝えそうですし、一応貴族のお嬢様が「放っといて」とか言うのかなぁと。

あと妙な抑揚なのも気になる、その後頼んでいないお茶を持ってくるのと関係あるのでしょうか。


■イジドール、警察に捕まった際に足をバタバタしなくなる

変装を解かれ階段を運ばれる際に何故か上手側の島田警官へ足を絡めるようになりました。

その後島田警官は腰が痛い〜とトントンする芝居をしていて細かい。


■イジドールまれにシャーロック・ホームズの真似をする

シャーロック・ホームズが初めてデティーグ男爵の元へと現れた際に上手でパイプ吸う真似をしていることがあって可愛かった。


■マシバン博士の真似をするクラリス

宝箱の中身を「鑑定に出しましょう」というのを受けてイジドールが「またマシバン博士を呼びましょうか」言うと、音叉をチーンとするアクションした後に頭をフリフリしていて、これもまた可愛かった。

でもこれは1度しか見られませんでした。


■女性記者たちの手帳

これは章平記者をガン見していて気づいたのですが、女性記者たちガッツリとメモ帳に何か書いてます。


■ガニマール警部の帽子

ジェーブル伯爵邸から出てきた時に、被ってない?と思ったら背後から警官が渡していたことがありました。

というか「ちくしょう!」と投げた帽子、バウンドして顔に当たったように見えてビックリしたことも。


■1幕ラストのリボン

一番高いと想定される下手のピークでリズムが変わった時に、ドラムに合わせて膝を動かしてるのを見られました。

ノリノリ!って感じが良い。


■アネット登場時

何か急に参政権運動家たちの声をマイクで拾うようになってませんか。

振り返った瞬間に「美しいわ〜」「美しい」「ね、美しいわ♡」と絶賛なのが面白すぎました。

日替わりだったりするんでしょうか。


日替わりといえば低クオリティのホームズがボーマニャンにかける言葉は毎度違いますし、最後に花道へとイジドールと向かう時のやり取りも違いますね。

一度イジドールが躓いた時の「気をつけろよ」という一言が咄嗟のはずなのに芝居としてハマりすぎていて、さらに花道へと目線をやったラウールが追い打ちとなり客席の笑いが大きくなったこともありました。


アクシデントへの対応って単純なことじゃない、アドリブなどを作品の世界を壊さず行うのってとても難しいはずです。

床に落ちたものをサッとスマートに片付ける様にも、何と目が行き届いているのだろうと驚かされる程でした。

そういった一つ一つのこだわりが積み重なり作品が完成されていくこと、『LUPIN』に関わる皆様の素晴らしさたるや、惚れ惚れしちゃいます。

とってもライトに楽しめるエンターテインメント性の高い『LUPIN』ですが、クオリティもしっかり高くて見ごたえがあるのをひしひしと感じた日々でした。


何より頼れる主演の方と、素晴らしいカンパニーの元でまかさんが再びの初舞台に挑戦していること、本当に嬉しいです。

素敵な舞台をありがとうございました。


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