動き出した荷物は止まらないから止めようとしないこと | JTDO酒井誠

JTDO酒井誠

プロドライバーを育てる3つのルール【5刷】と
プロドライバーの教科書【3刷】の著者(共に同文舘出版)一般社団法人 日本トラックドライバー育成機構 [JTDO]代表理事

以前、60歳手前くらいのとても責任感の強いベテランドライバーが弊社で働いてくれていました。

ある日 フォークリフトで荷主の構内で作業中に700Kgの荷物の下敷きになってしまい、全治半年の大怪我をしてしまったのです。

事情をよくよく聞いてみると、4輪の輪っぱがついたラックに入っていた製品の荷扱いをしていた時に、一旦荷台に積んだラックが転がり落ちてきたと言うことでした。

咄嗟にフォークリフトから飛び降り 手で止めようとしたと言うのです。

動き始めた700Kgの物体が人の力で止めるのは、とても難しいはずです。

責任感の強さ故に何とかしようとした気持ちは尊いのですが、事後処理は大変でした。

大きな工場内の事故で、救急車も出動しましたので、労基署の調査も免れることは出来ません。

この事故の原因は手抜きです。4輪の輪っぱにはストッパーがついていました。いつも荷台で動くことが無いからと言う過信と俺はヘマはしないという根拠のない自信が手抜きをさせます。

実は、このドライバー半年の大怪我を3回繰り返しました。見舞いも週に2、3
回づつ行きました。

私は60歳の定年を切りに再雇用をしませんでした。

本人はそれでも「まさか?」と思ったというのです。

責任感の強いところは十分に評価していましたが、「油断」が歳を重ねる度に増していると判断したからでした。

私の判断は間違っていたのでしょうか…

動き始めた荷物は止まりません。諦めて怪我をしないことに重きを置きましょう。



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小さな運送会社のためのプロドライバーを育てる3つのルール

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