12月4日のブログでは2つの手法、「中源線」と「FAI」を挙げて説明しました。

 

 

よくあるのが、「2つのいいところをミックスできないか」という質問です。

人間が持つ探究心や創造性を考えたら、決して否定できない発想ですが、「中源線建玉法」「FAI投資法」は、アプローチも異なれば、対象とする時間軸(期間)もちがいます。

残念ながら、「まぜるなキケン!」と言いきるしかありません。

株価の先行きを当てるのが困難である以上、どんな予測法も限界は低いものです。

対処法とひとつになってはじめて、「やり方」というステージに上がります。

そして、どのやり方にも一長一短があります。

長所を生かすためには、気になる短所、表裏一体の欠点もそのまま受け入れるしかないのが道理です。
そんな原理を無視し、「2つをまぜて、儲けの機会を増やそう」と考えると、ワナのような投資関連情報に、まんまとハマってしまうだけです。

例えばFAI投資法では、そこそこの率で上げ下げする底練りでは出動せず、「長期トレンドが上向きになる」とバッチリ確信できる形(型)が見えるまでジッと待ちます。

その間は中源線でコツコツ取る──ありがちなアイデアですが、なかなかそうはいきません。あらためて言います。

まぜるなキケン!

出動の機会を増やすことよりも、メリハリが大切です。
適切なメリハリをつけるために私は、「瞬発力」という言葉を大切にしています。

といっても、突発的な動きに乗って短期で儲ける……ということではありません。
適正な瞬発力をもつために必要なのは、「待つ」イメージです。

  • ポジションなしで値動きを見る(チャンスを待つ)
  • 波に乗れたらねばる(ポジションを維持して待つ)
  • ダメだと思ったらサッと切る(次のチャンスを待つ)

「瞬発力」があるから、待つことができるのです。
そのためには、自分のスタイルを決めてトレードに臨み、いざというときに自分らしくサッと行動する心構えが重要です。

突発的な値動きを見て「なにかしてやろう」なんて、いきあたりばったり、思いつきで行動する気持ちが少しでもあると、カネが増減する相場の世界ではカンタンに自分を見失ってしまいます。