どのやり方(手法)がいちばん儲かるか──。
多くの人が思い浮かべる言葉、アイデアだと思います。
でも、優劣をつけることはできない、と考えます。
断片的な予測法だけとか、銘柄のスクリーニング方法だけとか、“総合的なやり方”として仕上がっていない場合は、そもそも評価することすらできません。
でも、やり方という軸の部分があり、必然的に銘柄の選び方まで明確になっていて、資金管理(株数の決定、資金稼働率の調整)の考え方もあるのなら、それは「手法」と呼ぶことができます。
「どれがいちばんいいか」とか「どっちが優秀か」と比較しても、答えが出ないはずです。
それぞれに一長一短がある、というのが答えだからです。
わかりやすく、「順張りルール」と「逆張りルール」の2つで考えてみましょう。
順張りは、ポジションをつくるときの価格が不利です。
安いところで仕込まず、上がってきた時点で「ここから勢いづく」と考えて買うからです。
だから、不発と判断して切ったとき、適度に損が出るでしょう。
でも、動けば早いし、上昇を確認して「さらなる上昇」を期待して出動する行動は、わかりやすいといえます。
逆張りは、少し先回りして仕込みます。
安く買おうとするので、仕込みの値段が有利な方向に傾きます。
でも、なかなか動かないことがあります。
買ったあとズルッと下がって、損切りが遅れるかもしれません。
欠点がないものなんて、どこにも存在しません。
それぞれの手法に「狙いどころ」があるのですが、そういったポイントを生かすため、表裏一体の欠点があるのが道理です。
選んだ手法の狙いどころ、言い換えると「長所」を意識しつつ、必然的に存在する欠点を承知して利用するのが現実です。
この現実を素直に飲み込まないと、堂々巡りの情報さがし(正解さがし)をしてしまったり、ヘンな詐欺的な情報に引っかかったりします。要注意!