2017年オータムクラシック:雑感その3-メディア右往左往と男子FSレポの続き | 覚え書きあれこれ

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記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

私のドジな指の怪我を心配してくださった皆様、ありがとうございます。

 

その後、観察した結果、どうやらダメージの大方は爪に限られている模様で指自体は大丈夫そうです。それなりの処置を施して大事に至らないよう、気を付けます。

 

なお、左手の親指はキーボードを叩くにあたってほとんど用いない、ということを改めて認識しました。なのでこうやってブログを書くのにも何ら支障はありませんので男子FSレポートの続きをアップしますね。

 

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羽生結弦選手のFSが始まると、皆、息をのんで見守っているのが分かります。

 

個人的にはひとつ前の記事に書いた通り、二度と見ることがないだろうと思っていたSEIMEIのプログラムを目の当たりにできたことは大きな喜びでした。

 

私が過去に一回だけ、このプログラムを会場で(モニター越しではありましたが)観たのは2015年のスケートカナダ大会でしたが、その時と比べて今回はジャンプのミスがあったにも関わらず、進化の度合いが見て取れました。ノーミスで滑ったら一体、どんなモンスター・プログラムが出来上がるのでしょうか。

 

しかし、とりあえずオータムクラシックではモンスターは姿を見せず、演技が終わった後、リンクサイドで一緒に観ていたジャーナリストたちの顔には明らかに困惑の色が浮かんでいました。

 

すでに大会後、日にちが経っていますのであえてここで演技のレポートはしなくても良いと思いますが、奇しくも大会前に自分で書いた言葉を思い出すことになりました:

 

「スポーツですから、その時の会場の状態や選手の体調・精神状態などで結果は変わってきます。そうでなければ試合など、行う必要はないわけです。」

 

本当にその通り。前夜の記録的なSPの演技を受けて、この日はおそらく誰もが羽生選手の優勝を疑っていなかった。しかし勝負は終わってみないと分からないものです。

 

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予定としては羽生選手の演技終了後、すぐにテレビのインタビューと囲み取材が行われることになっていたので、この時点で多くのジャーナリストの方々がジャッジ席の後ろに設けられたメディア用の席を離れて取材エリアへと向かいました。

 

この日は羽生選手がキスクラでフェルナンデス選手のフリー演技が終わるまでずっと残って観ていたので、結果的に急ぐ必要はなかったわけですが、記者の方々は色々な可能性に備えて迅速に動かなくてはなりません。テレビの収録のタイミング、最終順位が決定するタイミング、色んな要素の兼ね合いがあって、時には右往左往することになります。


ライストなどでご覧になっていた方々は、立ち見をしている人たちがいるのにどうしてあの(ジャッジ席裏の)場所が空いたままになるのか、あるいは競技中なのに人が出たり入ったりしているのか、を疑問に思われたかも知れませんが、あそこは主にメディアの方々や、チーム関係者の座る場所だったのです。会場の設営上、ジャッジ席の後ろに目隠しができなかったため、スコアが示されるコンピューター・スクリーンが丸見えになるので一般のお客さんをそこに座らせることが出来ませんでした。

 

さて、羽生選手が見守ったフェルナンデス選手のフリーの演目、そして衣装、とっても良かったと思いました。スペインが舞台のミュージカルというのも良いし、何よりも"To dream the impossible dream"があまりにも今シーズンのハビちゃんのテーマとしてハマりすぎていて、さすがデイビッド・ウイルソン、最高の演出です。途中、ミスもありましたが、オーサーコーチもおっしゃっていたように、初戦ではとにかく新しいプログラムを皆に披露することが第一目的なのだから、良かったのではないでしょうか。リンクサイドで、ホッとしたようなブライアン&トレイシーの二人の姿が印象的でした。

 

フェルナンデス選手の演技が終わり、やおらキスクラから降りてきた羽生選手が猛スピードで取材エリアへと移動します。その前後をスタッフやカメラマン、テレビクルーが慌てて一斉に走り出す様子を私はキスクラ近辺に残ってみていたのですが、まさに「ドドドドォ~~~ッ」と地鳴りが聞こえて来そうな勢いでした。

 

「殿、利息でござる」の中で、羽生選手が「歩いて帰るぞ!」と言いながら廊下をスタスタと行ってしまうシーンとちょっと重なったかしら。)

 

後でスミスさんが笑いながら、同僚のステインさんがユヅ取材陣になぎ倒されそうになるところをかろうじて避けて、事なきを得た、と話してくれたのが面白かったです。

 

羽生選手のテレビや囲み取材が行われている間、フェルナンデス選手をキスクラからエスコートして英語メディアの皆さんが待っているところに連れて行きました。スミスさんやラザフォードさんに囲まれ、笑顔で良く喋り、ご機嫌でした。

 

そこから彼はテレビのインタビューを受けたようですが、私は氷上のナム君の演技も追っていました。SPで三位に食い込んでいたので、フリーにも期待していたのです。ミスが重なってしまい、残念ながら順位を落としてしまいましたが、四回転ジャンプを二つ決め(内ひとつはコンビネーション)、最後のジャンプで四回転サルコウに挑戦してくれたのは彼の意地だったのでしょう。この攻める姿勢を次の大会にもつないでほしいと思います。

 

ちなみにナム君、今日の知らせではグランプリのNHK杯に出場が決まったようです!この大会での健闘がものを言ったのかな?

 

優勝はフェルナンデス選手、二位に羽生選手、そして三位に入ったのはメッシング選手!いったん舞台裏で着替えていたでしょうから急いで衣装を付け直して、再登場。本当に嬉しそうでした。

 

 

 

 

 

カメラマンの方々は表彰式になるとジャッジ席に陣取ることが出来るので、そちらに移動。この間、多くの記者の方々はメディアセンターに戻って速報を本社に送っています。本当に時間との闘い、ですね。

 

私はこの日、最終(零時ちょっと過ぎ)のシャトルでホテルに戻ったのですが、まだまだ多くの方々がメディアセンターでお仕事をされていました。ご苦労様です。

次はいよいよグランプリ大会、スケートカナダ・インターナショナルです。REGINAでお会いしましょう、と言ってお別れしました。

皆様、お疲れさまでしたー。

(あと一つだけ、オマケの記事をアップしてオータムクラシックのレポート終了です。)