※本の内容紹介があります。ネタバレご注意下さい。

 こちらはリアルタイム進行形で読んでいる「もしアドラーが上司だったら」(我々の間での通称「もしアド」)です。今回は、メンバーの一人の勤める通所介護事業所を借りて、ハイブリッドで輪読会ミーティングを行いました。

 介護職リアルで3名、ズームで1名、リハ1名、鍼灸師1名、事務1名、医師1名。リハ職メンバーのファインブレーで、通所リハから新たに介護職のニューフェースが1人参加してくれました。

 今回読んだところは、主人公リョウが、上司のドラさんの助言を受け、自己の存在価値を認め、ポジティブにリフレーミングする事で、営業の業績まであがりだす下りからです。上がったけど、下りとはこれいかに。

 本の前半のまとめとして、機能価値に着目した自己肯定から、存在価値に着目した自己受容へと、勇気の源を発展させようと説かれます。物語の中では登場人物たちが自らを抱きしめる様にゆっくり歩いていく様子が描かれるのですが、メンバーからは、このシーン、ほんとに仕事中やったら、絶対もっと働け、てプレッシャー受けるよな、て話になりました。

 物語は、私たちのその疑問に答えるかの様に、後半は、「勇気」と共にアドラー心理学の二軸をなす「共同体感覚」へとテーマが移っていきます.

 まず、主人公リョウの躍進への同僚の反応として、ふた通りが描かれます。チッと舌打ちする者と、刺激を受け参考にさせてもらってる、と称賛する者。

 ここでドラさんは、自分の勇気の次のステップとして、他人を勇気づけることをテーマとして提起します。実は他人を勇気づけると自分も更に勇気づけられるのだ、と。

 ここは全員がハッとなりました。私たちは日常的に患者さんが元気になる、利用者さんやご家族さんが喜んでくれると自分たちに力がわくことを知っているからです。

 一方で、現場の人間関係の中には、ネガティブな出来事に対する攻撃的な言動や、それに対する共感を求められる様なパターンもあるのはなぜだろう、と話題になりました。チッという反応と似ている気もします。ネガティブな感情を抱くのが、自分だけではない、と自己防衛したい、という反応の裏返しだと言う記事を読んだことがある、とメンバーから紹介がありました。

 なんかちょっとレベルアップしてるかな、われわれ、と自己肯定。さらにアフター企画を通じて、互いの存在価値を確認しあい、早速アドラー心理学実践しました。次は来週またwebです。(医師K)