美容院で失敗しました | ことのは徒然

ことのは徒然

日々の徒然に思いついたことを書き留めてます。

半年以上抱えていたちょっとボリュームのある仕事が、

やっと。

やっと終わって。

久々のブログ復活です。

 

そして、久々の投稿でちょっと微妙にマイナス要素入ってて恐縮ですが、まあ自戒も込めて書かせていただきます。

 

さて。

最後の追い込み時期は美容院にいく余裕もなかったので、早速、伸びっぱなしの髪を切りにいつもの美容院へ。

 

そこで、事件です。

いつもお願いしていた美容師さんが、育休ということなので、後任の方にお願いしたのです。

 

前回の写真を見せて、

「これと同じに」

とオーダー。

 

しかーし!

出来上がりはまるで違ってました。

こっ、これはナニゴト?

 

カット中に先方がバリカン出してきた時点で

おかしいな、とは思ったのよ。

いや、サイドの髪を切った時点で「短くね?」って思ったかも。

 

そういうときに、無意識に気づかないふりしちゃう悪い癖。

 

メガネしてないとほぼ何も見えないから、鏡に映る自分もぼんやりしててよくわからないし、

気のせい、気のせい、みたいな?

 

ウルフカットが大好物というくらい襟足長めが命の私。

なのに。

なのに。

 

「こんな感じになりましたー❤」

って言われて、

メガネをかけて合わせ鏡を見て絶句。

なんか、刈り上げみたくなってる💧

 

うそでしょ?

ひどすぎる!

写真と全然ちがーーーーう!

 

でも、にっこり微笑んで

「ありがとうございます」

と言ってしまうヘタレ。

 

で、帰宅後、1人で腹を立てるっていうね。

いや、めっちゃダメな大人。

しかも、娘に愚痴るっていうね。

いや、めっちゃダメな親。

 

そんなこんなで、しばらくぶつぶつ文句を言ってましたが、

いや、待て、ワタシ。

美容師さんのせいにしちゃイカン!

 

だって私、写真を見せただけじゃん。

あ、あと「さっぱりしたい」って言ったかな。

だから、写真より少し短く(私にとっては想定外に短く)してくれたんだよね、きっと。

 

言葉を扱う仕事してるくせに、

「伝える」ことを随分怠ってしまった。

 

そう。

「写真」を見せたところで、「ありのまま」が伝わるわけじゃないんです。

 

まず、「写真」になった時点で、かなりの情報が失われています。3次元→2次元ですからね。

しかも、非テキスト素材から引き出される情報は、100%相手次第。つまり、その写真を見て「こういう感じね」と思ったときの「こういう」が指している内容は、人によって違うんですよ。

気になるところがちがうから、引き出す情報も人それぞれ。

 

 

田中真知さんという方の著書におもしろい話があります。

 

美しいをさがす旅にでよう (地球のカタチ) [ 田中真知 ]

 

20世紀前半。アフリカの未開の村で不衛生な生活をしていた村人たちを啓蒙するために、ヨーロッパの人たちが、手洗いや衣服の洗濯の大事さを伝える映画を作って村人たちに見せました。そして、見せたあとに村人に「何を見ましたか」とたずねたんです。当然「手を洗っているのを、見ました」「服をきれいにしているのを見ました」という答えを期待して、です。ところが、ほとんどの村人は「ニワトリを見ました」と答えたんだそうです。

え、ニワトリなんかいたか?と思ってヨーロッパ人たちが見直してみると、実は、撮影の途中で、偶然画面を横切るニワトリが一瞬映りこんでいたんですね。逆に映画の製作者はニワトリに気づいてなかったわけです。そして「衛生が大切」という映画の筋はまったく村人に伝わってなかった……。

村人からしたら、生きるための食料であるニワトリが大事なんですよ。訳わからない映画を見せられて「なんだろー、これー」と思ってたら、重要な家畜であるニワトリが横切って「あっ!ニワトリ!」って思ったわけですね。

 

いやー、初めて読んだときは衝撃でした。人は、自然状態では、自分が理解できる情報だけ、自分に都合のいい情報だけを切り取る。そういう性質なんです。

 

何がいいたかったかというと、つまり、私は美容師さんに写真を見せただけでは何も説明していなかった、ということです。

 

ねえ、ワタシ!

いつもそうやって教材に書いてるよね。

だから「何を伝えたいのか言葉で明確にしましょう」って書いてるよね、自分で。

 

実践できてないじゃん!!!

 

写真を見せて「おまかせします」と言っただけで、イメージ通りに切ってくれた今までの美容師さんが、ある意味スペシャルだったんであって、私はなんの努力もせず、彼女の察する力に頼りっぱなしだったんだなあ、と。

 

彼女の育休が明けるのは来年の春。ということは、私はあと1年、自力でなんとかしないと、毎回刈り上げられちゃうってことですね。

 

つまり、私は今、独り立ちを迫られてるわけだ。

美容師さんの察する力に頼らず、施術者が誰であっても、私がしたい髪型を言葉で伝える。

そうだよ。このチャンスに、これが出来るようになれば、私の美容院嫌いが少し緩和されるかも。

 

そもそも、仕事で「正しく伝える」ことに、こんなにこだわるようになったのは、もともと「伝える」ことがめちゃくちゃ苦手だったから。

今でも、口頭でとっさに何かを伝えようとすると、

全体のイメージが、どんっ!と立体的に頭の中に広がってしまって、どこから話せばいいのかわからなくなってしまう。

 

「言葉で伝える」って、

3次元、4次元の事象を、細かいパーツに分割して並べ替えて、1本の線にする作業なんです。どう分割するか、どう並べるか、どこを詳しくするか。そこで「わかりやすさ」が決まってくる。

 

そういう作業を、あまり意識せずにぱっとできる人と、どうしていいのか途方にくれてしまう人とが、いるんだと思います。

私は圧倒的に後者。

自分の中にあるものをまるごとそのまま伝えたい。

それができないなら、伝えなくていいや、って思って人生の大半を生きてきちゃったから、とっさにそれが出ちゃう。

 

今回も、いつもの美容師さんがいないとわかって、

「写真見せれば大丈夫だろう」と、とっさに伝える努力を怠ったんだよね。

あああ、この「部活動、めっちゃがんばってます」感 満載の髪型は、自業自得かぁショボーン

 

はぁ。がんばろ。

ちゃんと考えれば伝えられる自信はある。

そのくらいのキャリアは積んできたと思う。

でも、きっと、「えー、そんなに細かく指示する?」ってな感じになって、それはそれで微妙なんだろうなぁ。

どうして「そこそこ」ができないのかね、あたしは。

 

ま、仕方ないね、性分だから。

ブログもいちいち長いし。

 

ひとまず、この刈り上げちゃんが伸びるまでに対策しておきまーす。

燃えてきたメラメラ

 

それにしても。

2月の、この最も寒い時期に、刈り上げ気味のうなじが寒いデス泣

 

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来週から、【今日の1冊】復活します。

お楽しみに!

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