7月14日(火)
應典院舞台芸術祭 space×drama2009参加作品
劇凸アイデンティティ 【悪魔の見た夢】
http://www.spacedrama.jp/identity.html
シアトリカル應典院
19:00
【作】井上ナエトル
【演出】岡本将弘
【出演】
賦句達郎/皆見佳子/杉本まゆみ/樋口友三衣/モリス・ガマサ/タナカマコト(Something)/勇崎にいな(Something)
【あらすじ】
あるところにアングラ界の帝王と呼ばれる男が居た。
彼は人々の求めるエロスや権威を「商品」として売っていた。
今さら彼に欲しいものは、何も無かった。
男はある日、新商品を開発した。
「一番望む妄想の世界に入り込む機械」。
自ら試作品を体に装着し、眠りに着く男。
彼の一番の妄想とは、一体どんなものなのか。
眠りについた彼が目を覚ますと、若き日の母の膝の上に寝ていた。
記憶が正しければ、母はもう、居ない。
彼が一番望んでいたのは何だったのか。
金か。
名誉か。
家族か。
愛か。
【感想】
自分は麻痺している。
演劇を観るのは好きだが麻痺してくると時間の関係上、チラシでのみ判断をしてしまう。
だが、その判断が往々にして当たる。
が今回は当たらなかった!
面白い。
プロット自体は面白く、魅せる演出であるし、配役もなかなかに決まっている。
ただ、もう少し隣のカップルを交わらせたかった、とも思う。
しかし脚本で同じセリフを2回ほど言いまわすなどの箇所があるのが勿体無いと思った。
これだけ出来ているのだから削ぎ落とせばもっとスタイリッシュになるのに!と思った。
配役でいうなら 『満足ガール』 が鬼のように可愛い。
あれは反則だ。
いや、反則と言う言葉自体もおかしなものだが、男が女に持つファンタジーな部分を凝縮しており、それがいい方向へベクトルが向っている。セリフがなく仕種だけで魅せる演出が功を奏している。
またニート役の子が上手い。
まさに、あんな人見知りと言うか、人を遮断する話し方など納得の演技だ。
あとピラニア博士。
名前も凄いが、金色の髪型と衣装が似合いすぎ。
それから演者の友達であろう客が、普段と違うからかいつまでもクスクス笑いが漏れて不愉快だった。
こんなに面白い作品をしているのに失礼だと思った。
真剣にしている人間を笑うことは・・・・・正直どうかと思う。
まぁ、勿論それだけ馴染みが深いと言ってしまえばそれまでだけど・・・・・まぁ仕方ないのか。
でも学生劇団の長所が出ていたと思う。
回を重ねられたら素敵になるに違いない。
頑張って欲しい♪
本日、もう1日2公演が残っている。
是非にその姿を観て欲しい♪