2022年12月7日午後7時 サントリ-ホール
ブラ-ムス交響曲全曲演奏会その1
ベルリン国立歌劇場管弦楽団≪シュターツカペレ・ベルリン≫ Staatskapelle Berlin
指揮 クリスティアン・ティーレマン
曲目
交響曲第2番
交響曲第1番
ベルリン国立歌劇場管弦楽団はプロイセン王立宮廷楽団(Königlich preußische Hofkapelle)として1570年に設立された歴史の古い楽団。音楽監督にはR.シュトラウス、カラヤンの名もある。
ドイツ統一前は東ベルリンにあり来日公演でワーグナ-の優れた声質,迫力ある合唱のタンホイザ-などドイツ本場のオペラ演奏を聴いたことがある。
今回は音楽監督のバレンボイムが健康上の理由でティ-レマンと交代。
・ブラ-ムスの交響曲第2番
弦楽器の繊細なニュアンスで情感溢れるフレ-ジングは例えばドイツで多国籍の優秀な団員が集合したベルリンフィルでは耳にしたことはない。
スタ-プレ-ヤ-はいないように聴こえたが息の合った管・弦・打楽器の演奏は先のハンガリ-国立歌劇場同様に合奏能力は高い。ブラ-ムスの交響曲第2番は名演。
・ブラ-ムスの交響曲第1番
冒頭のティンパニ-のフォルテの連打を強調しないのでこの先のティ-レマンの演奏の真意を聴くことになる。
その後は再三ティ-レマンは身をよじらせてピアニッシモをオケに要求し室内楽的で緻密な演奏。
強い音を要求したのは最後のクライマックスのみ。
ティ-レマンはブラ-ムスの内省的で繊細な感性を強調したかったのだろう。
今でもバーンスタイン流の劇的な演奏を志向する指揮者は多いがムーティ-など弱音を強調することにより音楽の奥の深さを表現しようとする演奏スタイルに準じる。
2F/C 13列14番B席、2階センタ-ブロック最後方の席では中音の高い周波数の響きが分離しない。
演奏後の写真撮影はN響同様に制限はなかった。