久しぶりにブログを更新した。4カ月ぶりぐらい。集英社学芸編集部のサイトにリンクされていたことに最近気づき、担当者さんから「ブログも書いて」との要望があり、更新することにしました。

 http://gakugei.shueisha.co.jp/links/index.html

 ネット社会へ移行してからというもの、フェイスブックやツイッター、ブログやらで自己主張が可能な世の中になり、おそらく大半の人々はネットに割く時間が多くなっているような気がする。ツイッターとブログに書き込みをするだけでも結構手間暇かかる。

 そういえば最近、ネット時代になってから、日本全国で発行される新聞の発行部数が年々100万部ずつ減少しているという話を聞いた。
 
 この影響を受けているのか否か、分からないが、フィリピンはここ数年、日本のメディアがどんどん撤退している。マルコス独裁政権崩壊へと導いた1986年のピープルパワー革命では、日本のメディアを始め、海外のメディアがここフィリピンへ駆け付けた。ピープルパワー革命をめぐる一連の動きを写真に収めた米国人ジャーナリスト、キムホメニチ氏は翌年、ピュリッツァー賞を受賞した。フィリピンは当時、ジャーナリストにとっての登竜門だったのだ。

 だが、時を同じくして日本のフィリピンクラブで働く女性が増えるに従い、フィリピンのイメージが低下していった。後に「じゃぱゆき」と呼ばれるこの現象の影響で、裏社会とつながりのある関係者がフィリピンに出入りするようになり、保険金殺人事件や逃亡犯などの潜伏場所としてフィリピンが位置付けられるようになった。つまり、フィリピンの報道価値が下がってしまったのだ。

 そしてネット社会、出版業界の不景気などの影響で、数年前からテレビ局が相次ぎ撤退。今残っているのはNHK、日本経済新聞、共同通信、朝日新聞の4社だけになってしまった。恐らくこれはフィリピンだけに限ったことでもないだろう。日本から見て、報道価値がないと判断される国の支局は撤退を余儀なくされる。
 
 時代の趨勢といえばそうなのかもしれないが、現地にいる新聞記者としてはやはり寂しい。