こんにちは。
少し前にスポーツ雑誌「Number」で取り上げていただいた補助剤のことがウェブ上にアップされたくさんの方々に今の卓球界の現状を知っていただくことができました。

数年前からこの問題について訴えかけてきましたが今まで何も変わることはありませんでした。
大多数の世界トップ選手が不正を犯しているため事態はエスカレートする一方です。

ここ数年間アンフェアな状況で試合をしてきて、このままだと心の中に一生モヤモヤが残り今まで卓球したことを後悔してしまう。正直者がバカをみるスポーツであっては絶対にいけない。そのことからオリンピックが終わり、国際大会への出場を見合わせています。
この判断が良いとは思いませんが卓球界がフェアな状況になったときいつでも復帰できる準備はできています。

僕の望みは本当に単純なものです。
すべてのプレーヤーと平等な条件でフェアに戦いたい」
それだけです。

補助剤を塗ると「スピン」「スピード」「コントロール」飛躍的に向上します。
それは実際に対戦した者でないと分からないかも知れません。

ITTF(国際卓球連盟)は選手が故意に不正を行っているのを承知で今まで何も改善しませんでした。
見分ける方法がないから個人のモラルに任せるとのことです。
こんな変なスポーツがほかにあるでしょうか。
選手は生活、人生が懸っているのでバレないなら不正してでも勝とうと考える人はたくさんいるでしょう。
誰かが不正すれば勝つためにまた違う選手が不正する。
故意に不正を犯した用具を使い、それにより結果が変わってしまうのはどうしても納得できません。


本当に色々な苦労がありました。
自分一人で何ができるのか。
オリンピックで負けた言い訳に捉えられてしまわないか。
補助剤を塗ったときの性能の違いを分かってもらえるのか。
国際大会にでないということはプロとして失格ではないのか。

色々なことを周りに言われ「感謝の気持ちが足りないから不平不満がでるんだ」と連絡きたときにはさすがに心が折れ死にたくなりましたが、絶対に自分は間違った主張をしていないと思えたからここまで本気で取り組んでこれました。

1日でも早くフェアになるように、そして卓球王国日本が復活できるように頑張ります。

                                          水谷隼

市販されている左右同じラバー。右側だけに補助剤(外国製ラバー)

水谷隼オフィシャルブログ「Single Mindedly Table Tennis~卓球一筋~」Powered by Ameba


横から。左が補助剤を塗ったラバー。膨張してラバーが反り返ります(奥も同じ)

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手前外国製ラバー(左)日本製ラバーに補助剤。
本来のラバーは奥にみえる2枚の平らな形。
日本製のラバーはスポンジが柔らかいため若干反りが激しい。

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少し分かりにくいですが補助剤によりスポンジが膨張したためラバーが本来より1cmほど長くなっています。
またラバーが本来より0、2~3mm厚くなります。

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