プライマリー・ディレクションとは基本的に、天体が今ある位置より何分前にアングル(ASC DSC MC IC)に接したのか、あるいは何分後にアングルに接するのかを計算して使用するものです。


一般的な占星術のASCはホロスコープに示される通り太陽の通過する黄道と地平線の交点です。しかしプライマリーディレクションの場合、東側の地平線です。実際の観測が元だからです。

参考情報

 2つのアセンダントの話 【スターメディア通信】 2013.4.29.第49号。

 プライマリーディレクションの入り口


天体の位置計算は、赤経を使用します。地球の自転により、天体が移動して見えるからです。




上記はこの記事のために任意に作成したホロスコープです。

1970年7月4日6時 場所:大阪

月と太陽の位置から、プライマリーディレクションのコンバース(ホロスコープ左回り)のアセンダントとの合を調べてみます。


赤径値は私の方で大分簡略化しました。実際の数値とは誤差がありますことご了承ください。(22:15追記:Placidusの値を意図的に使わず計算して確認するのが狙いです)。


太陽について。

 赤経 102度30分  ---(1)

 太陽が通過した地平線の赤径 118度59分 ---(2)

 (2)-(1)=16度29分

月について

 赤経 105度50分 ---(3)

 月が通過した地平線の赤径 122度12分 ---(4)

 (3)-(4)=16度22分


トレミーのキー(4分を1年とする すなわち1度=1年)を使い太陽と月のアセンダントの通過時期を計算すると次の結果が得られます。

 太陽 16年176.5日程度 → 1986年12月28日頃

 月   16年133.9日程度 → 1986年11月15日頃



さて、巷の一部では黄道座標だけから赤径を求める方法を使い、その方法がプライマリーディレクションだとしている人がいますが、これはプライマリーディレクションとは全然違う方法です。


上記の例でなぜそれが違うのか説明します。

月がアセンダントを通過した時間は朝5時4分。56分前です。これを4分で割ると14、すなわち14年を表します。月のアセンダント通過が1984年を表すことになり、プライマリーディレクションとは2年ずれるのです。チャートの月はアセンダントに大分近いのに2年もずれてしまいます。


どうしてこんなにずれるのでしょうか。実は、1970年7月4日の月は、実際には黄道から離れているからです。黄道面に対して白道面が5度ほど傾いているのでよくあることです。他の惑星も同じように黄道から離れることはよくあることです。冥王星はその代表格です。


冥王星については、冥王星の黄道座標がICを通過するまでの時間から年を求めると、16.75年で、1987年4月ですが、本物のプライマリーディレクションでは1980年9月25日です。全然値が違うでしょう。本物を使わないといけませんね。


何年か前にルーメン・コーレブにプライマリーディレクションの講座を開設して彼の著書で私が教える許可をもらっているのですが、なかなか準備ができません。でもやる意志はあります。