ဖြိုးရေ

ピョーちゃんへ

 

父がお世話になっている介護施設にミャンマーから来たピョーさんと言う若い女性がいました。

彼女は日本語を勉強して、日本での老人介護のことも勉強して、介護施設で入所者のお世話を一生懸命にやってくれていました。

認知症が進んでいる父は、新しく出会った人とのコミュニケーションは難しくなっていたのですが、このピョーちゃんのことはよく覚えていてお氣に入りでした。

そんなピョーさんは、先週ここの施設を辞めて県外の施設へ異動してしまいました。

最後にピョーさんが父の部屋にもお別れを言いに来てくれたそうです。

 

私がいつものように、父の食事後に歯磨きの介助をしていたら、不意に父がピョーさんのことを思い出したようでした。

『俺のところに別れに来て、手を振ってニコニコ笑ってくれた、俺は餞別くらいあげなんかったね・・・』

そう言って涙ぐんだのです。

きっと、ピョーさんの心配りは認知症の父にもしっかりと伝わっていて、父はピョーさんがいなくなったことを理解していて寂しくなったのでしょう。

 

私はピョーさんに、そんな父の氣持ちも伝えたくて感謝の手紙を書きました。

ミャンマー語はまったくわからなかったけれど、チャッピーと翻訳ソフトにお世話になって何とかお手紙を書きました。

すると、ピョーさんから、“ミャンマー語の優しい言葉で書いてくれて嬉しかったこと、父のエピソードを知って自分も涙が出たこと”のお返事がきました。

 

ここを発つ前日に、実家の母がピョーさんを招いて一緒に食事をしました。

ピョーさんは、自分で作った料理を何品かとフルーツをお土産に持ってきてくれました。

ミャンマーの話、ピョーさんの家族の話、ミャンマー語の書き順のことなど、楽しい時間はあっという間でした。

 

ミャンマーでは、親が子どもを怒らないそうです。

ましてや、人前で誰かを怒鳴ったりすることは、その人の尊厳を冒す行為としてタブー視されています。

だから、ピョーさんは穏やかで優しくて心が綺麗。

ピョーさんに出逢って、とても大切なことを思い出させてもらえた氣がしています。

 

ピョーさんの幸せを心からお祈りしています♡