宮廷での「モレスカ」を描いた

ヨーロッパの古い絵(1400年頃)

 

 

『ロミオとジュリエット』の舞台は、

14世紀のヴェローナでしたが。

 

バレエの歴史の話で

出てくるのは、

 

もう少し時代の下った

15世紀の頃のイタリアで。

 

フィレンツェのメディチ家、

ミラノのスフォルツァ家、

フェラーラのエステ家。

 

・・・の名前が、

よく出てきます。

 

 

その頃の宮廷は、

 

あの映画のシーンよりも、

華やかだったかもしれませんねニコニコ

 

 

ヴェローナも含め、

上記の都市はすべて

北イタリアです。

 

 

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『ロミオとジュリエット』の

映画の中で。

 

こんな踊りが

披露されていました。

 

 

 

 

キャピュレット夫人が、

 

「モレスカ!」

 

・・・と言っていて、

みんなが手に鈴をつけて

楽しそうに踊っています。

 

 

この、

 

「モレスカ」

 

・・・というダンスについては、

バレエの本の中にも

いろいろ出てきます。

 

 

バス・ダンスが創られたのは、

14世紀の終わり頃で。

 

そのダンスは15世紀には、

イタリア、フランスで

大流行したらしいのですが。

 

 

それと同じころ、

この「モレスカ」も。

 

よく踊られていたそうです。

 

 

・モレスカ (イタリア語)

 

・モリスカ (スペイン語)、

 

・モーリスカ (ポルトガル語)、

 

・モレスク(フランス語)

 

 

フランスでは、

 

「danse des bouffons」

(道化師のダンス)

 

・・・とも

呼ばれていたようです。

 

 

この踊りが生まれたのは

スペインらしくて。

 

これは最初は、

ムーア人(サラセン人)との戦いを

表現するものだったそうです。

 

 

そのムーア人が戦いに

負けるところを、

 

面白おかしく表現するために。

 

踊り手は、顔を黒く塗って。

 

腰帯や足首につけた

鈴を響かせながら、

 

走ったり、小さく跳んだり、

足を打ち合わせたりと。

 

落ち着きなく、騒がしく。

 

滑稽に踊ります。

 

 

モレスカには、

二種類あるようで。

 

ひとつは、

先ほど書いたように、

 

独りの踊り手が、

顔や手足を黒く染めて。

 

鈴をつけて。

 

ピエロのように

滑稽に踊るもの。

 

 

もうひとつは

レコンキスタでの、

 

キリスト教徒とイスラム教徒の

戦いを表現する群舞。

 

・・・だったそうです。

 

 

だから、

その踊りの発祥の地は

スペインなのですねおやすみ

 

 

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そう言えば、バレエには。

 

「ムーア人」とか

「サラセン人」の踊り。

 

・・・というものが

よく出てくるのですが。

 

 

子供の頃は、

ムーア人って何?うーん

 

・・・と思っていました。

 

 

大人になってから、

 

「ムーア人」というのは、

イスラム教徒のこと。

 

・・・だと知り、

目から鱗でしたニコニコ

 

 

 

 

 

 

 

バレエはヨーロッパで

発展した文化ですので。

 

ムーア人とかサラセン人は。

 

だいたい悪役、

もしくは恐い役で

登場してきます。

 

 

 

 

 

 

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YouTubeでモレスカの

ダンスを探してみると。

 

クロアチアの伝統的な

剣舞の動画がたくさん

出てきました。

 

 

 

 

 

あとは。

 

『ロミオとジュリエット』の

映画の中で踊られている

モレスカのようなものが

多かったのですが。

 

 

15世紀あたりのヨーロッパで、

本当に踊られていた

モレスカに近いものは。

 

こんな感じかもしれません。

 

 

Les Bouffons (Renaissance Dance)

 

 

Les Bouffons