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こんにちは。幸せを運ぶ語りびと 中村美幸です。

ご訪問下さり、ありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

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その日、かかってきた電話の向こうから聞こえてきたのは、「どうしても相談したいことがあるので、二人だけで会ってもらえませんか?」と言う、切羽詰まったような女性の声。

 

もともと知り合いでもあったため、私は数日後に会う約束をして電話を切った。

 

 

 

そして、当日。

 

先に待ち合わせ場所についた私が、彼女が来るのを待っていると、しばらくして扉が開いた。

 

入口の方に顔を向けながら、「こんにちは!」声をかけたものの、彼女から返ってきたのは、今にも消えそうな声。

 

「あ、こんにちは・・・」

 

 

そして彼女は、椅子に座るやいなやポタポタと涙をこぼしたかと思うと、つぶやくように言った。

 

 

「私・・・子どものことがかわいいと思えないんです・・・」

 

 

二人の子どもを持つ彼女は、私の方を一切見ることなく、下に向けている目から、ひっきりなしに涙をこぼした。

 

 

涙で声を詰まらせながら彼女は、日常的に子どもを怒鳴ってしまうことやイライラをぶつけてしまうこと、無視をしてしまうことなどを語りだした。

 

 

(うん、うん・・・)とうなずきながら聴いてる私の目に映っていたのは、あまりにも切なそうな表情と、その瞳から流れる涙。

 

私の目から見ると、冷たさや憎しみのようなものを一切感じられないのに、彼女のつぶやく言葉は、「子どもをかわいいと思えない」「大切にできない」という数々・・・。

 

なんだか、聴けば聴くほど違和感のようなものを感じた私は、素直に尋ねてみた。

 

 

「どうして、そんなに涙がこぼれるんだろうね・・・?」

 

 

 

・・・すると!

 

 

 

ずっと下を向いていた彼女が、いきなりパッと顔を上げ、(中村さん!なに言ってるの?)とでも言いたげな表情で言葉を返した。

 

 

「だって、自分の子どもは大切でしょ!」

 

 

あまりの豹変ぶりにびっくりした私は、ちょっと逃げ腰の状態で同調。

 

 

「・・・そっか。子どものことが大切なんだね」

 

 

すると、あっけにとられている私の前で、彼女は驚いた顔をしながらつぶやいた。

 

 

 

「えっ…私、今、そう言いましたよね・・・」

 

 

 

「・・・あ、はい。なんか、そうみたいです」

 

 

 

そのとき彼女は、心の奥に隠れていた本当の気持ちに気が付いたようだ。

 

 

それからしばらくすると、彼女は照れ笑いを浮かべながら、お礼の言葉を残してくれた。

 

 

「ありがとう。本当にありがとう」

 

 

 

そのとき私は、ただ、あっけに取られたり、逃げ腰になったりしていただけなのだけれど、彼女が浮かべていた表情と言葉の不一致に違和感を感たのは、私自身、何度も同じような経験をしたことがあったからだ。

 

 

渓太郎が亡くなったとき、こともあろうか私は、渓太郎の遺影に向かって怒りをぶつけたことがあった。

 

 

「渓ちゃん、なんで先に死んじゃったの!!」

 

「お母さんをこんなに悲しませて、ひどいよ!!」

 

 

そう叫んでポロポロ、ポロポロと涙をこぼしたかと思うと、今度は「会いたいよ・・・」「もう一度、お話しがしたいよ・・・」と、激しい愛おしさがこみ上げた。

 

 

その時、身をもって教えられた。

 

悲しみと愛情は、表裏一体なのだと・・・。

 

 

 

けれど私たちは、ネガティブな感情が激しく湧き上がると、その裏にある、静かで穏やかな「愛」は覆いつくされてしまって、見えなくなってしまうのかもしれない。

 

でもそれは、「ない」のではなくて「見えない」だけ。

 

だって、愛情がなければ、悲しみだって生まれないのだから・・・。

 

 

 

 

10月13日に開催される「第一回 中村美幸ひとり語り」が、開催されます。

 

普段は、心の奥にあって見えにくい「本当の愛」や「いのち」について、皆さんと想いを交わせることを楽しみにしております。

 


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