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こんにちは。幸せを運ぶ語りびと 中村美幸です。

ご訪問下さり、ありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

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「渓太郎は、本当に死んじゃうの・・・」と、どうにもならない悲しみに、意識が遠のいたり、戻ったりしている私の頭の中に突然現れたのは、渓太郎の体を巣食う「がん細胞」。

 

それは、どろどろとした真っ黒な物体で、いかにも「悪者」というような姿カタチだった。

 

憎んでも憎み切れない“そいつ”を、想像の中でわし掴みにした私は、「ふざけるな!!!」と言って、おもいっきり床に投げつけた。

 

敵が姿を現したことで、ネガティブな感情の矛先は、一点集中。

 

妄想の世界に操られるかのように、私の身体は無意識のうちに動き出し、がん細胞がベタっと広がっているように見えていた床の上をチカラ任せに踏みつけた。

 

 

「死ね!!!絶対に許さない!!!」

 

 

実際は何もない床を、鬼の形相でギュッ、ギュと踏みつけているのだから、誰かに見られていたら「一体、なにをしているのだろう……」と不審がられていただろう。

 

 

けれど私にとっては、やっと訪れた「敵討ち」の時。

 

身を潜めていた卑怯な敵を見逃すわけにはいかなかった。

 

 

 

現実の世界と妄想の世界がごちゃ混ぜになる、このような現象は、これ以外にも頻繁に起きた……というより、「いのち」という目に見えないものの真実が知りたくて、意識的に現実を離れていたのかもしれない。

 

 

 

現実の世界では、顕微鏡でもなければ「がん細胞」を見ることもできないし、まして声など、聴けるはずもない。

 

「いのち」だって、姿を見ることもできなければ、その正体を聴きとることもできないのだけれど、妄想の世界の中でなら、姿を見ることも、声を聴くこともできた。

 

 

 

その時も、そう。

 

何度も何度もギュッ、ギュと踏みつけていると、がん細胞がか細い声で私に向かってつぶやいた(気がした)。

 

 

 

「ただ、生きようとしてるだけなのに…」

 

 

 

悪者らしくないか細い声に、(・・・え・・・)と思った瞬間、「がん細胞」と「自分」が重なった。

 

 

 

渓太郎に「生きてほしい」と願う自分と、ただ「生きよう」としているだけのがん細胞。

 

 

両者とも、ただ、「生」を望んでいるだけだった・・・。

 

 

 

(・・・そうだ・・・。がん細胞は、渓太郎を殺そうとしているわけじゃないんだ・・・)

 

 

 

がん細胞を、勝手に「殺人者」だと思い込み、敵に仕立てあげていたことに気が付くと、足の力がダランと抜けた。

 

 

ひとり勝手に演じていた「闘い」が、ここで終わった。

 

 

そして、「相手を殺そうとしていたのは、私の方だ・・・」とつぶやくと、私の心の中には、「これからも渓太郎と一緒に生きたい」という純粋な気持ちだけが残った。

 

 

がん細胞がいるであろう渓太郎のお腹に手を乗せて、今度はそっとお願いをした。

 

 

(あなたたちが増えすぎて渓太郎が死んだら、あなたたちも死んじゃうの。だから、お願い・・・。これ以上、増えないで・・・)

 

 

ようやく私の心に、本当の願いと静かな祈りが戻った。

 

 

 

 

闘いは、自分の中だけで起きている。

 

「大切なものがあるから、闘う」と言いながら、いつの間にか、「闘うために、大切なものを祭り上げてしまっている」ことも、少なくない。

 

だって・・・

 

「人生の目的」に、「闘い」などあるはずもないのだから・・・。

 

 

 

 

10月13日に開催される「第一回 中村美幸ひとり語り」では、「闘い」や「祈り」についても、より深い想いをお伝えできたらと考えています。
 

自分の人生だけでなく、身近な人との関係の中や、地球上で起きている闘いにも意識を向けられるような時間になることを祈っています。



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