【今後開催される講演会・おはなし会の情報】

2月17日(日) 「足元に光を照らすおはなし会@松本

5月19日(日) 講演会@東京

6月9日(日) 「いのちと心のおはなし会」@半田市【予定】

6月10日(月) 長野保健医療大学

6月22日(土) 講演会@長野

6月29(土) 「足元に光を照らすおはなし会」@金沢

11月9日(土) 株式会社ワイズクルー30周年記念講演

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こんにちは。本当の愛と幸せを届ける講演家 中村美幸です。

ご訪問下さり、ありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

 

・~・~・~・~・

 

(今は1月だから・・・2月・・・3月・・・4が・・・つ)

 

親指から順番に指を折ると、4月で止まった。

 

それは、数日前に医師から宣告された「3か月」という渓太郎の残りの時間。

 

 

(・・・8月の誕生日を迎えることはできないのか・・・渓太郎は・・・)

 

 

 

 

ベッドに座りながらそんなことを考えていると、隣から「スー、ス―」という寝息が聞こえてきた。


「渓ちゃん、ねんねしちゃったね・・・」

 

しばらく起きそうもないくらいにぐっすりと眠ったのを見計らうと、私はその日、初めての食事を摂るため病室を出た。

 

向かったのは、家族控室。

 

その間、廊下を歩きながら、また余命の「3か月」と、誕生日までの月日を数えた。

 

 

(・・・2、3、4月・・・・・・)

 

(・・・5、6、7、8・・・誕生日までは4か月も先か・・・)

 

 

ぼーっと歩いていると、いつの間にか家族控室の前。

 

部屋の中には、同じ腫瘍科病棟で付き添いをしている先輩ママがひとり食事をしていた。

 

 

「・・・こんにちは」

 

 

静かに声をかけると「どうぞ」というしぐさをして、横の席に座るように促してくれた。

 

 

「渓ちゃんは、お昼寝?」

 

 

「はい・・・」

 

 

ひとこと、ふたこと言葉を交わすだけで、その後訪れる沈黙に、気まずさも、居にくさも感じないのは、付き添いママ同士ならではだろう・・・。

 

黙っていても、頭の中では休むことなくグルグルと我が子のことを考え続けているのだから、お互いに気まずさを感じることもない。

 

 

しばらくすると、食事を終えた先輩ママが、突然つぶやくように言った。

 

 

 

「自分の残りの命、あの子に全部あげられたらいいのにね・・・。

 

それができたらいいのにね・・・」

 

 

 

こんな唐突な会話も、付き添いママならではなのかもしれない。

 

さっきまで頭の中で考えていたことが、つい口に出てしまうことが私にもよくあった。

 

 

「うん・・・。本当に・・・」

 

 

 

先輩ママが控室を出ると、私は右手の指を折って、今度は自分の余命を数えだした。

 

 

(今30として・・・40、50、60、70、80・・・)

 

 

当時27歳だった私は約30歳とし、40歳で親指を折り、50歳で人差し指・・・・・すると、80歳で小指が折れた。

 

 

(そうか・・・。もし私が残りの命をあげられたら、渓太郎は50歳まで生きられるんだ・・・)

 

 

それは、自分の命を懸けた、叶うはずもない幻想。

 

 

 

それから食事を終えて病室に戻ると、まだ眠っている渓太郎の横に座り、もう一度、指を折って数えてみた。

 

 

(40、50、60、70、80・・・)

 

 

グーになった右手を見つめながら、心の中で、(渓太郎は50歳か・・・。平均寿命よりずいぶんと短いけれど、それでもいい・・・)と思た次の瞬間、クスっと、あきれたようなおかしさがこみ上げた。

 

 

 

「誰かから、『あなたの余命は50年です』と言われたわけでもないのに・・・。

 

私が80歳まで生きられるなんて、誰が決めたのよ」

 

 

自分からの突っ込みに、なんだか少しほっとした。

 

 

 

余命を数字で表された渓太郎も、余命が不明な私も・・・なんにも変わることなく、人は誰でも「死」と隣り合わせで生きているんだ・・・と。

 

 

 

必ず訪れるものが「死」であるならば・・・

 

人にとって大切なのは、「死なないこと」ではなくて、「今」を幸せに生きること。

 

 

 

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