こんにちは。本当の愛と幸せを届ける講演家 中村美幸です。

ご訪問下さり、本当にありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

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入院生活が始まって、1週間がたったころ。

 

渓太郎のやわらかい胸元に、カテーテルが縫い付けられた。

 

その日から、点滴の投与のためにぽちゃぽちゃとした腕に針を刺す必要はなくなり、カテーテルの先端に点滴の袋を繋いでロックを外せば、渓太郎の体に薬が入るようになった。

 

 

「これでもう、点滴のたびに痛い思いをしなくていいからね」

 

 

 

看護師さんはそんな優しい言葉をかけてくれたのだけれど、私の心の中では小さな悲鳴があがった。

 

 

(・・・この小さな体に・・・・これから、数えきれないくらい薬がいれられる・・・)

 

 

 

そんな悲鳴を上げた、さらに5日後。

 

いよいよ、その装置が本格的に使われた。

 

 

はじめての抗がん剤投与。

 

 

主治医の先生が緊張気味に病室に入ってくると、渓太郎の胸に縫い付けられたカテーテルと、抗がん剤の入った点滴の袋を繋いだ。

 

 

そして・・・

医師がロックに手を当てた瞬間・・・

 

 

(やめて!!!やめて!!!やめてーーー!!!)

 

 

爆発しそうな叫び声が、喉元ぎりぎりまでこみ上げた。

 

 

(こんな薬をいれたら、渓ちゃんはそのあと副作用で苦しむの!!!入れさせるわけにはいかない!!!)

 

 

ロック解除しようとする医師の手を、思わず振り払いそうになる・・・。

 

 

そんな自分を止めに入ったのも、また自分だった。

 

 

 

(この薬を入れないと、渓ちゃんはあっという間に死んでしまうんだよ・・・。仕方がないの・・・)

 

 

 

激しい口調で泣き叫ぶ私と、それをなだめようとする私の口論は、いつしか自分を責める方向に向かった。

 

 

 

渓太郎が苦しい思いをするのは・・・私のせいだ・・・

 

健康な体に産んであげられなかった私のせいだ・・・

 

渓ちゃん・・・ごめん・・・ごめん・・・

 

 

 

怒りの矛先を自分に向けたことで、さっきまで巻き起こっていた口論が収まった気がした。

 

 

 

しかしその日の夜・・・。

 

 

 

なぜか、「渓ちゃん」と優しく呼びかけることができない・・・。

 

ぎゅっと抱きしめてみたものの、「大好きよ」という言葉が出せない・・・。

 

その代わりにつぶやいたのは懺悔の言葉・・・。

 

(渓ちゃん、ごめん・・・。渓ちゃん・・・ごめん・・・)

 

 

笑えない母親の腕の中で抗がん剤治療と闘う渓太郎を見たとき、今度は優しい声も出せず、笑顔も見せられないことにさらに申し訳なさが募り、腕の中の渓太郎を見つめながら、心の中で謝罪を繰り返した。

 

 

 

(渓ちゃん・・・本当にごめん・・・)

 

(渓ちゃん・・・お母さんのせいで、本当にごめん・・・)

 

 

 

そんな私の視線にも、渓太郎はニコニコと笑って応えた。

 

「お母さん、笑って」とでも言っているかのように・・・。

 

 

 

すると・・・

 

ポロッと、いつもの優しい声が口からこぼれた。

 

 

「渓ちゃん、大好きよ」

 

 

 

 

渓太郎のニコニコ笑顔が教えてくれた。

 

「罰」ではなく「愛」でしか、大切な人を幸せにすることはできないのだと・・・。

 

 

 

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