こんにちは。本当の愛と幸せを届ける講演家 中村美幸です。

ご訪問下さり、本当にありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

 

朱色をしたかわいらしいとんがり屋根は、「長野県立こども病院」の象徴だけれど・・・

 

 

私が一番好きなのは、反対側から眺める「こども病院」。

 

 

 

 

 

 

20年前の今日。

 

私は間もなく旅立つであろう渓太郎の隣にピタリと寄り添い、瞬きすることさえ躊躇しながら、一緒に生きている一秒一秒を目と心の奥に焼き付けていた。

 

 

ガラ・・・ガラ・・・ガラ・・・。

 

 

静まり返った病室にやってきたのは、腫瘍科部長の桜井先生。

 

 

「渓太郎くんのようすはどうですか?」という問いかけに、「昨日より苦しそうではありません」と答えると、先生は、この静かな空間にわずかな喧噪も入れまいと、声を潜めながら私に向かってささやいた。

 

 

「お母さんは大丈夫ですか?」

 

 

「はい。大丈夫です」

 

 

全然大丈夫でない私が、それとは裏腹な返事をすると、先生は、少しだけ切なそうな表情を浮かべてゆっくりとうなずき、それ以上、なにも言うことなく病室を離れたーーー

 

 

 

 

 

 

そんなことを思い出しながら、今日、久しぶりにこども病院を見に行った。

 

 

そして、大好きな景色―――裏側から病院を眺めながら、「渓太郎の命に寄り添って、死を受け入れようとしている私を、石井先生はずっと見守り続けてくれていたんだな・・・」とつぶやいた時、ハッとした。

 

 

 

 

死を受け入れようとしている私を、先生が見守り続けてくれていたんじゃない・・・。

 

ただただ見守り続けてくれる人がいたからこそ私は、渓太郎の死を受け入れる覚悟を固めることができたのだ、と・・・。

 

 

 

 

とんがり屋根のこども病院を、24時間365日見守るようにたたずんでいる白い建物は、先生や看護師さん、病院関係者が住む宿舎。

 

ここからの景色を見るたび私は、なにも言わず、ただただ見守り続けてくれた先生を思い出す。

 

 

 

差し伸べたかったであろう手を、グッとひっこめ続けてくれた先生。

 

掛けたかったであろう声を、飲み込んでくれた先生。

 

 

 

そのとき先生が私に与えてくれたのは、優しさや慰めではなく、その時の私に最も必要だった「渓太郎の命と向き合う時間」。

 

「死を受け入れる時間」。

 

そして・・・

 

「『我が子を失う人生を生きる』と覚悟をする時間」。

 

 

~*~ こちらのブログは自由にリブログしていただいて構いません。 ~*~

 

【平成31年度PTA講演会の受付が始まりました】
詳細・お問い合わせは以下をご覧ください。

 

 

中村美幸 2冊目の著書 「その心をいじめないで」


出版元・龍鳳書房より直接購入で送料無料!
こちらのページよりご注文ください

※送料150円となっていますが、実際には送料無料でご購入いただけます


こちらより、Amazonからもご購入いただけます