こんにちは。本当の愛と幸せを届ける講演家 中村美幸です。

ご訪問下さり、本当にありがとうございます。

このブログでは、小児がんを患った長男(渓太郎)との闘病、別れを通して知った「幸せ」や「愛」、「命」「生きること」について綴らせていただいています。

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「今度、麻酔をかけて処置をするようなことがあったら、そのとき一緒に切除しましょう」

 

生まれつき渓太郎の首の後ろにあった小さなイボを見つけた主治医の佐藤先生は、「麻酔のかかっている間に、ついでに・・・」という意味を込めてそう言った。

 

「あ・・・はい。お願いします・・・」

 

 

 

私がそのイボを初めて見つけたのは、出産直後。授乳中の時だった。

 

それから授乳をするたび、「半年くらい経ったら病院に行こう」と思っていたものの、その時を迎える前に渓太郎の体にがんが見つかった。

 

 

それからは、私の中で「どうでもいいもの」となった小さなイボ。

 

その「どうでもいいもの」を切除すると提案され、一度は「はい」と言ってみたものの、今度は拒否の意味を込めて先生に言った。

 

 

「先生。でも麻酔が切れたら、痛いですよね?」

 

・・・そう言った直後、次に続く言葉が心の中から聞こえてきた。

 

(どうせ渓太郎は長くないのに・・・。わざわざ痛いことをしなくても・・・・・)

 

その声に、心の中で返事をする。

 

(これが私の本音か・・・)

 

―――心の中の私との会話は、時々自分に失望した。

 

 

 

 

そんな私の目の前で佐藤先生は、腕の中にいる渓太郎の小さな鼻をツンツンして、ちょっとふざけながら声をかけた。

 

 

「だって・・・ねえ、渓ちゃん。大きくなった時、こんなのあったらカッコ悪いもんね~!」

 

 

(・・・『大きくなった時・・・』)

 

 

「余命宣告」をした医師が渓太郎の未来を見ている・・・

 

その姿にハッとした。

 

 

 

明日を保証されている命がどこにもないように、期限が確定されている命などどこにもない。

 

すべての命が不確かなのだと・・・。

 

 

 

「不確かだから信じられない」私に、「不確かだからこそ信じる」姿勢を示し続けてくれた医師。

 

保証されていないことは、「絶望」ではなく「希望」なのだと・・・。

 

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