中村美幸公式ブログ - 「存在=愛」-

~天使になった子どもたちが教えてくれたこと~


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「これが最後の外泊になると思います。」という言葉とともに渡された外泊許可書。

 

 

延命治療から3ヶ月。

 

先生はこれまでのように「いっぱい楽しんできてね!」 と言うことはなく、

その代わりに「ご家族でたくさん思い出を作ってきてください。」と、言葉を添えた。

 

 

 

(先生から渓太郎への最後のプレゼント・・・。)

 

 

 

そう思いながら、目の前に差し出された許可書を受け取ると、

間もなくやってくるであろう渓太郎との別れを認めたような気持ちになった。

 

 

 

 

頭の中いっぱいに広がる思い出の一つひとつ。

 

 

 

 

渓太郎を身ごもったときに感じた不思議な気持ちや、

 

生まれた時、あまりのかわいさに涙が溢れたときのこと。

 

ケラケラと声をあげて笑ってくれたときのことや、

 

顔を真っ赤にして怒った姿・・・。

 

そして病気が見つかって心臓がえぐられるような痛みを感じたときのこと・・・

 

こども病院の中で一緒に生きた一分一秒。

 

 

 

 

(たくさんの思い出が詰まった箱の蓋が、まもなく閉められる・・・。)

 

 

 

穏やかな痛みを感じながら思い出したのが、これまで見てきた先生の姿。

 

 

 

 

わずかにあらわれた抗がん剤の効果に大喜びする先生。

 

一向によくならない渓太郎の病状を伝えるときのやりきれない顔。

 

延命治療に入るときの覚悟の言葉。

 

そして、

 

渓太郎への想いをいっぱいに詰め込んで、渓太郎の体がもう限界だと伝えに来たときのこと・・・。

 

 

 

 

 

どんなに困難な状況になった時でも、先生が決して言わなかった言葉は「諦める」

 

 

いくら崖っぷちに立たされても、今を受け入れて必ず次の道を見せてくれた先生の姿を思い出しながら、

(最後の瞬間まで渓太郎と笑って生きる、絶対に・・・。)と自分に誓った。

 

 

 

 

 

 

渓太郎との別れを受け入れることは、渓太郎のいのちを諦めることではないと、先生が私に教えてくれた。

 

 

 

希望を持つことを諦めたのか

それとも

現実を受け入れたのか・・・。

 

 

 

それによって、

失った事実は同じでも、次の一歩が変わってくる。

 

 

 

諦めると、歩みが止まる。

だけど

受け入れることで、また必ず歩みだせる・・・と。

 

 

 

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