「末期乳がん、免疫療法で『完治 』」誇大表現? | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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ご訪問ありがとうございます。

昨日のyahooニュースの
「末期乳がん、免疫療法で完治 ・・・」

について、



論文(エビデンス)の内容については、

この先生が正確で分かりやすい(私にとって)
と信頼するところの勝俣先生のツイートを
引用させていただき、

       ⬆リンク貼っときました

でご紹介させていただきました。



その前に、報道の在り方について、
「末期」という用語を問題視された、
大津先生(緩和医)の、

           ⬆リンク貼っときました

をりブログさせていただき、

私の意見

 (私は、ステージ4の呼称が「末期」だと
  ニュートラルに認識しているが、
  そう捉えない人が多いのであれば、

  医学界、報道で、用語を、
  「ステージ4」とか「転移性××癌」など
  とにかく統一して欲しい

  今まで、ステージ4を「末期」と呼称
  していたわけだから、混乱を避けるために
  終末期は「末期」でなく「終末期」に
  してはどうか)

も述べさせていただきました。


ー◆ー◆ー◆ー◆ー


そして、本記事が、3つ目の記事、
報道の在り方について、2つ目の記事
になります。


私は、「末期」という用語より、

まず、「完治」に目が行き、

22ヶ月の寛解状態で
「完治」という用語が使われている
 (論文じゃなく、報道の方)
ことに、

えっ??

と、すごーく違和感(問題)を感じました。

おそらく、統計やエビデンス、および、
「完治」と「寛解」の用語の違い
を知っている、理解している、
乳癌患者さんであれば、違和感を感じた方も
少なくないのではないでしょうか。


乳癌は10年経っても再発転移が有り得るし

進行の速いサブタイプ、癌の状態であっても
また、転移性であっても、

医学的には、22か月の寛解状態で
「完治」という判断、用語の使い方は
しないのではないでしょうか。

勝俣先生も「寛解」という用語を
使われていますし。

因みに、術前化学療法でpCRしなかった
HER2タイプ乳癌患者の、
術後補助化学療法のハーセプチンを
カドサイラに変えられないかの、
第三相臨床試験(米国:CATHERINE)だって、
2013年から2023年まで10年はかけている、
  (半分の5年経過の今年辺り、中間解析が公開されない
    のかしら?と個人的に少しウォッチしてます…)
すなわち10年経ってはじめて、
結果の判断(術後補助化学療法だから完治
目的)がされるわけだし。

  ※その臨床試験結果が出ていないから
     カドサイラに変えられず悔しい思いをした
     経験のある私としては、
     22か月での「完治」宣言は、
     違うでしょ、と。


22ヶ月の「完全寛解」でも画期的、
喜ばしいニュースだと思います。

22か月で「完治」というのは、
先走りすぎた、
誇大表現だと思われます。

「寛解」「完治」という用語も、
医学界が定義を明確にし、
報道も、それに合わせて欲しい
(誇大広告のインチキ治療をなくすためにも)
と思います。