■はじめに
今回は田中光学のLeica型カメラ、Tanackです。
自社製Tanarレンズを搭載し、協業他社より安価なLeica型カメラを製造、販売。
NiccaとMelconは日本光学Nikor、Leotaxは東京光学Simlar/Topcor、Honorは小西六Xesar/Xesanon、等々。
■田中光学
2025-12-14付けブログで、熊谷源二氏設立の光学精機を紹介しました。
この光学精機出身の技術者が開発したのが田中光学のTanackです。
田中光学は従来シネレンズを製造しており、Tanackにも自社製Tanarレンズを標準装備。
また、L39以外に、Nikon SやContaxマウントレンズも製造、販売しています。
■ボディ調査結果のまとめ(84台確認)
合計約2,500台が製造。IIとIIIはレンズが50mm F3.5か50mm F2.8の違いで、本体は同じ。
■仕様
C型は低速シッターが無い。F型は低速シャッター付き。シンクロは1接点、FPのみ。
高速(B,30,40,60,100,200,500)、低速(T,1,2,4,8,20)の系列。
裏蓋は左右に開閉し、フィルム装着が容易。接眼部は近接。
裏蓋開閉キーはアルファベットの"S(Shut)"と"O(Open)"。
Tanack IIC, IIIC(1953年発売)。低速が無い。ファインダー形状が、段付きから円弧に変化。
Tanack IIF, IIIF(1954年発売)。低速付き。ファインダー形状が前期と後期で異なる。
IIC(IIIC)、IIF(IIIF)とも型名表示は無く、Tanackのみ。違いは低速シャッターの有無。
ファイダー形状が、前期(B#27819〜29252、#54001〜54126)は段付き、後期(B#54,183〜54993)は円弧型。
■製造番号
製造番号は、#27819〜29252、#54042〜54993を確認。合計約2,500台。
C型の製造番号は、#27819〜29252、#54042〜54988。
F型の製造番号は、#27819〜28973、#54591〜54993。
C型とF型は発売が1年違うが、同じ時期に並行製造。
製造番号の頭(27,54)から、発売前の1952(S27)年から仕込み製造され、1954年まで生産継続。
1954年には後継機種のTanack IIISが発売されています。
■ロシア製偽物(Fake)
2件確認。FedかZorkiの改造品。いずれも外観から容易に判別可能。
#54834。シンクロが無く、ファインダーが長方形。シャッター系列も異なる。
裏蓋は左右に開かず、Leicaと同じ底蓋着脱式で、開閉キーのデザインが異なり、ロシア語。レンズ銘はLetana。
#56120。シンクロが無く、ファインダーが長方形。シャッター系列も異なる。
接眼部が離れている。レンズのみ純正Tanar 50/2.8。
高価なLeicaの偽物は多数存在しますが、何故、安価なTanackのFakeを制作したのか?甚だ疑問です。
■標準レンズ
50mm F3.5とF2.8はTanack IIC(IIIC)、IIF(IIIF)以降、IIIS、IVSにも搭載されています。
従って、本体台数とレンズ本数は一致しません。また、外観の変遷あり。以下は初期版。
■Tanar 50mm F3.5
3群4枚。沈胴式。L#28350〜29201。約1,000本。
■Tanar 50mm F2.8
3群4枚。固定胴鏡。L#45918〜46381。約500本。
L#52005〜57590。約6,000本。合計約6,500本。
■外箱
型名違い(IIC, IIIC, IIF, IIIF)を個別に表示するのが面倒なので、Tanack 35で共用したのでしょう。
■広告
1953年11月。型名はTanack 35。50/3.5付き23,800円。
1955年1〜2月。CとFの価格差は3,400円。F3.5とF2.8の価格差は2,600円。
IIC 50/3.5付き23,800円。IIIC 50/2.8付き26,400円。
IIF 50/3.5付き27,200円。IIIF 50/3.5付き29,800円。
■最後に
Tanack IIC(IIIC)、IIF(IIIF)は1953〜1954年にかけ約2,500台が販売されたようです。
初号機としてはまずまずの成果ですね。レンズが自社製で競合他社より安価なことも寄与したようです。
コピーでも裏蓋左右工夫して
























































