前回の、「 第352話)我が子がリストカットをしていたら 」では、リストカットは無理に止めないでくださいと言いました。
「信じて見守る」「気持ちを認める聴き方」を続け、もしリストカットをした時は、傷の心配をする――そうすれば、子どもは少しづつ元気になっていきます。
ただ、一直線によくなることはありません。行ったり来たりです。
それに、心の傷が深い場合には、時間がかかります。根気が必要です。
前回の第352話で、中学生の娘さんを持つお母さん(Aさん)のお話をしました。そのAさんから、しばらくぶりにメールが来ました。
-----------------------------
<Aさんより>
娘は、3ヶ月ぶりに又リストカットをしてしまいました。私も学校の先生も、もう大丈夫と思っていた矢先でした。
娘の表情が、またあの頃に戻ってしまいました。どうしたら良いか、また分からなくなってしまいました。
<私より>
元気になったのではと期待していただけに、ショックだったこととお察しします。
人は誰にでも、気分の波があります。気分の波をくり返しながら、状態が悪化していると心配ですが、娘さんの場合は、確実に良くなってきています。ということは、Aさんの「信じて見守る」接し方が、できているということになります。自信を持って、「信じて見守る」を続けてください。
最近は、Aさんにも色々話してくれる様になったし、甘えて来る様になったのですね。とてもいいことです。家庭が、そして母親が、娘さんの居場所になりつつあるということです。
「またリスカをしてしまった」と考えると不安になりますが、「3ヶ月もリスカをせずに過ごせた」と考えると、おおいに希望が持てます。
焦らずに、「信じて見守る」「気持ちを認める聴き方」を続けてください。
-----------------------------
3ヶ月前のメールでAさんは、「あの子の母親は私でいいんだって思えました」と、言ってくださいました。Aさんには、その時の気持ちを思い出して、自信を取り戻してほしいと思い、メールの最後に、下のような言葉を入れました。
心の中で、常にこう語りかけるつもりで――できれば、実際に娘さんに伝えられたらいいなということで。
-----------------------------
私の娘に生まれてきてくれて、ありがとう。
こうして、生きていてくれるだけでいい。
私が望んでいるのは、あなたの幸せ。
そしてあなたは、幸せに生きる力を、ちゃんと持っている。
だから大丈夫、必ず幸せになる。
リスカをしてもしていなくても、
成績がよくても悪くても、
あなたの人としての価値は変わらない。
みんなから愛され、大切にされる一人の人間であることに変わりはない。
かけがえのない、私の娘であることに変わりはない。
焦らなくてもいい。
友達と比べる必要もない。
自分の気持ちを大事にして、自分の人生を歩めばいい。
大好きだよ。
ずっと、ずっと応援しているよ。
-----------------------------
すべてのお母さん、お父さんに、この言葉を贈りたいと思います。
( 「第356話」へ つづく)
◆少しでも多くの人に見てもらえるよう「人気ブログランキング」に登録しています。
1日1回、ここをクリックして応援(投票)してもらえるとうれしいです。
◆ 「親も子も輝く子育て」の記事一覧
子どもへの接し方を少し工夫するだけで、子どもの目は輝き始めます。親も、優しい気持ちと自信を取り戻します。
◆ 「バックナンバーへようこそ」
過去記事をカテゴリーに分けて、読みたい記事を見つけやすくしてあります。
◆ 心に寄り添うメッセージ集~シリーズ「君へ」
生きる希望を探している子どもたちに贈る、私からのメッセージ集です。
でも、子どもたちが一番求めているのは、お母さんやお父さんから、こう言ってもらえることではないでしょうか。
◆講演のご依頼をお受けします
子育て講演、PTA講演、生きがい講演、中高生向けのキャリア講演をうけたまわります。心あたたまる感動と、やさしい気持と、夢と希望をお届けします。
・講演の詳細はこちら
・講演に関連する記事一覧はこちら
・講演のご依頼方法はこちら
◆みやた あきらの facebook はこちら