顔面の解剖と昔の思い出 | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。


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私は1990年代の数年間を北海道の地方都市で過ごしました。総合病院形成外科医長として、です。

若いながらも診療科のトップとして、最初は一人、途中から部下一人を率いて、顔面外傷、癌切除後の再建、唇裂や多合指症など先天異常、瘢痕、熱傷、アザレーザー治療などの形成外科の主領域から切断指の接着などに至るまで、今思えばよくもこれだけの仕事をしたものだと思うくらい働きました。

初年度は一人だったので364日(元旦以外)、病院に顔を出し、救急での外傷は全て呼び出してもらい縫合していました。

論文や学会発表も沢山しました。

専門医を取得して初めての赴任地、バリバリにやる気もありつつ、まだまだ経験不足なのに院内では形成外科で何が出来るのかという期待値もあり、能力以上に請け負って、100%の医療ができずに悩む日々。

単身赴任での生活が数年続き、ふと将来を雪降り凍える街で一人思った時、燃え尽きました。。。。

ちょうどその頃出会った美容医療の素晴らしさに心惹かれ、未来を見出して東京にやって来たのでした。

 

あっ、ぼやき調になってきました。。。。

本題に戻ります。

当時はシートベルト着用がまだ不十分な時代。交通事故での顔面外傷は非常に多く、特に北海道地方都市は、冬期にスピードを出すことでの事故が多かったのです。都会では、そして現在では殆ど見ないような悲惨な事故です。フロントガラスに顔を突っ込み、ガラスが突き刺さって、筋は裂け、骨は砕け、原形を留めないこともしばしば(某メーカーの車がその事故になる可能性が高いと言われていました)。待ったなしで緊急手術です。ちょっと表面を切っただけの傷ではないので、その瞬間に顔の筋肉や骨の構造を理解していないと手術はできません。しかし当時の私は大学病院から来たばかり。そのような事故したてホヤホヤよりも、一旦どこかの病院を経てからの治療をする事が多く、最初は戸惑いつつも手術していたのでした。そこで顔面解剖について勉強することを余儀なくされ、表情筋や血管の走行など非常に深い知識を得ました。

美容医療の世界に入って、顔真っ正面からメスを入れることなどはなく、切開層も浅いので、このような知識はもうあまり使わないかなと思っていましたが、近年ヒアルロン酸などの注入治療においては顔のあらゆる部位から針を刺して注入するようになりました。それも非常に深い層にです。解剖が分かっていないと危ない血管もありますし、表情筋などのつり上げなども適切に出来ません。

先日、シンガポールで解剖のセミナーを受けましたが、やはり形成外科医としての外傷治療の経験が本当に役に立つのだなと実感しました。

知識が錆び付かないよう、今後も時々勉強していきたいなと思います。

 

*現在、看護師募集しております。当院で働きたい方いらっしゃいましたら、クリニック宛にお電話下さい(03-5510-3931)。

 

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