たるみ治療の選択 | 美容外科開業医の独り言

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レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
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年末なので、今年の治療について分析をしています。
たるみの治療については、今年最も施術を受けた方が多かったのはテノールでした。ダントツの一位。収益面では(テノールは他と比較すると安価なので)、新型サーマクールCPTの方が上回る月もありましたが、平均するとテノールの方が上でした。
総合順位としては、テノール、サーマクール、ウルセラシステム、トリニティ(リファーム)、ジェントルYAGの順になりました。

伸び率では新型サーマクールCPTがずば抜けていました。効果と痛みという相関関係が今までの治療の問題点でしたが、痛みが少なくともこれだけ効果があるんだということを示せる治療機です。

ウルセラは効果に関してはNo.1と言えますが、その痛みと治療費用のために伸び悩みです。本気度の高い人向け治療ということになります。
また、サーマクールと組み合わせると、現時点で機器によるたるみ治療においては最強と言えるので、来年はもう少し力を入れようと思います。

トリニティは最初好調だったのですが、サーマクールCPTで痛みがぐっと減ってからは、優位性が減ってしまい、出番ががくっと落ちました。たるみメインで考えるのではなく、色調や張りをメインに肌の土台作りで使用すると良いのですが、どうしてもたるみ治療のイメージが強かったのでしょうか。

ジェントルYAGは私自身があまり力を入れていなかったため、最低順位でしたが、この方法はジェネシスというロングパルスNd:YAGレーザーによる肌の張りや質改善と同じ事ができ、さらには目の下の軽度の窪みにも効果のあるパワーを上げた方法も可能ゆえ、多くのクリニックではたるみ治療としては評価が高い方法なのです....

どうしても沢山の機器があると、ついつい治療法が偏ってしまいます。患者様から高評価を頂き、喜んでもらうほど、その治療法を勧めてしまいがちです。テノールは切れ味は悪いのですが、最終的には患者様の受けが良いのです。
患者満足度が高くリピート率も優れ、アンチエイジングの基礎として評価されているのだと思います。

もちろん注入系などを補助、局所療法として併用することも多く、実際には注入剤の方が治療数は多いのです。