美容医療セミナーにて思うこと | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

昨日は業者主催の小規模セミナーにて講演でした。
美容医療の傾向と対策みたいなことを話すよう依頼されましたので、今までとは全く違う視点からお話しするよう勉めました。
ただ、受講したドクターの経験値にバラツキが大きく、本当にプロで私なんかよりよっぽど立派な先生から美容初めてという先生までいらしており、満足いただいたかどうか....

私は、できるだけ人前で色んなことを喋るようにしています。それはやはり発表原稿を作る過程で自分自身の知識整理になるのも大きな理由です。小さなセミナーでも、大きな学会の重要なセミナーでも大差はありません。私という一人の医師の得た経験を共有し、失敗や成功を含めきちんと整理することで、自分自身の先行きが見えてくる部分もあります。

人前で発表すると良きにつけ悪しきにつけ論議の対象となります。他人から言われたことではっと気がつくこともありますし、耳の痛いことを言われたりと、自身の驕りを抑えることにもなります。だから発表するということは大切にしていかなければいけませんし、これからもずっと続けていこうと思っています。自分の考えが正しいと思ったら公の場できちんと議論を交わして、その結果改めるべきことは改める、それが自身の技量の進歩に繋がると考えています。そういうことをせずにこっそり批判だけしていては前に進めない、私は後輩医師にいつも熱くそれを語ってしまいます(嫌われてますかね....)。学会で発表しなさい、学会に行けば質問しなさい、ということです。学会に行かないで自分の理論を構築したり、行っても人の話を聞いて自分の中だけで消化したり、批評するだけでは、かならず大きな穴があると思っています。
今の時代、インターネットで誰もが簡単に情報を発信できます。特に医師の場合は信憑性が高い情報として責任もあります。しかしその情報が正しいのかどうか、自分の思いこみだけで誤っている場合もあります。学会等での議論を経て練られた情報、知識とすることでよりきちんとしたことを発信できるのだと思います。
最近、患者様から他の医師のサイトでこう書いてあったと、明らかに誤った内容を言われてしまい、当惑することもあります。自分自身の発信している情報も、逆に言えばそういう恐れがあるため、検証するという意味でも学会活動は重要です。自分のちっぽけな頭脳だけではどうしても穴があるはずですから。

昨日のセミナーでは、一緒に食事をしたり、個別の時間を設けて質疑応答をしたりする時間が設定されているという、面白い試みがありました。非常に有意義であったと思います。(専門性や方向が違うなど)普段お話しできないドクター達と色んな話ができました。沢山の参考になる意見を頂きました。

これからも発表を続け、沢山のドクターの意見を拝聴し、自分のスキルアップに勉めていきたいと思います。お山の大将にならないためにも。