1925☆☆☆昭和100年記念☆☆☆2025 |
1945☆☆☆戦後80周年記念☆☆☆2025 |
前回は猿猴橋町の路面電車沿線に遺る、被爆ポンプの写真をUPしながら、その歴史を語りました。
今回は駅前再開発で1度撤去された被爆ポンプが、モニュメントとして設置された姿をUPします。
あくまでモニュメントとして設置された物なので、地下水と接続はされておらず、稼動することもありません。
再開発前にこの辺りに住まわれていた方々や、違う町で近所にもあったという方々が、見て懐かしめるよう•••••••,が、設置された趣旨となっています。


場所は本来 残っていた所へではなく、地下道へのエレベーターと階段がある駅前大橋寄りの場所で、Luupポートに隣接しています。
電車やバスと合わせて撮ろうとしていたら、芸陽バスのリバイバルカラーと。
最近すっかり希少化した広島バスのオリジナルカラーが現れたので、ちょっと単独で撮ってしまいました(笑)
が、この頃から小雨がパラパラと落ち始めて来たのですけれど。
モニュメント被爆ポンプのアップ写真を撮るのですが、まだこの時点では傘は無くても問題ない程度。
少しずつ濡れていく躯体ですが、しっとり感もまたいい感じと、のどかに構えていました。
ふと気づくと、新聞等で見た時とは異なり、かなり傾斜して設置されているようで、本来の垂直ではなくなっています。
誰かが何かをぶつけたのか、盗み取ろうと悪戦苦闘した跡なのか、かなり乱暴な状態になっていました。




さてこの被爆ポンプですが、駅前交差点の横断歩道から猿猴橋町電停へ向けて、3つ残っていました。
2つは津田式ポンプでしたが、1つは名古屋の川本製作所製 ドラゴンポンプだったので、その1つだけは戦後に増設された施設のようです。
津田式ポンプはほぼ完全体の1つを広島平和記念資料館へ収蔵され、1つはこの場所にモニュメントとして設置されました。
と、写真を撮っていたら途中から、なかなかな豪雨と化してしまったのですけれど、それなりの枚数は撮りました••••••が。




現在、津田式ポンプの特許は株式会社 友鉄マシンが所有されているそうで、ホームページから津田式ポンプの歴史を抜粋して引用させて頂きます。
去日の記事で述べた通り、日本で手押しポンプが普及し始めたのは大正時代で、昇進式ポンプを初めて考案したのが津田喜次郎さんです。
この手押しポンプ「津田式ケーボー号」 は、1941(昭和16)年、藤沢幾之輔 商工大臣から国産一級品との認定を受け、同年9月11日の官報で公示、そして大臣の商標認定を受けました。
戦前には日本領 外地にも送られていたようです。




戦後になって津田喜次郎さんは、1955(昭和30)年、中国文化賞受賞、195(昭和31)年に紫綬褒章、1958(昭和32)年に紺綬褒章が授与され、1959(昭和34)年に71歳で逝去されました。
その後はご子息が継承され、1970(昭和45)年に津田式ポンプ製作所の倒産により、昇進式手押しポンプの特許・販売権を、長女の夫が社長を務める興陽産業製作所が継承。
2010(平成22)年に興陽産業製作所が廃業するにあたり、(株)友鉄マシンが、コーヨー手押しポンプ・コーヨー砂取器の特許・販売権を譲渡されたのだそうです。
広島の産業史であると同時に、日本の産業史でもあるので、歴史民俗博物館での収蔵・展示があっても良さそうなんですけれど。



現在地から本来ポンプのあった場所を望みつつ写真を撮ってみましたが、下2枚がその周辺の写真です。
広島駅ビルは建て替わりミナモアとなっていますが、路面電車の線路はまだ通っていて、電車が止まっている辺りに、猿猴橋町界隈の被爆ポンプがあります。
今回は豪雨となってしまった中で、広電電車や広電バス、広交バス、広島バス、芸陽バスなどと合わせて撮りました。
猿猴橋町界隈の被爆ポンプは経年劣化による損壊が著しい状態ですが、モニュメントとして設置されたポンプは、比較的状態の良い姿を留めています。



当初、保存予定の無かった被爆ポンプでしたが、市民からの声により原爆資料館へは、ほぼ原形を留めているポンプが、今年1月に収蔵されました。
常設展示ではないので、イベントや特別展示などの時にしか、お目にかかれないのですけれど、常設展示の被爆三輪車などと一緒に資料館へ保存されたことは、ホッと胸をなで下ろすばかりの気持ちです。
尚、津田式ポンプは既に製造終了となっており、新品同様の良品は現在約7万円程度、修理済みの中古品は1万円弱で、代理店や通販サイトにて販売されています。
ところで津田式ポンプなんですけれど、現在、JR可部駅西口に動態保存されている物があるそうなので、平和記念日迄には1度訪れてみたいと思います。
-安芸もみじ⛩️広島-

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