特急あじあ デビューの日 / 91年目の記憶
| 1925☆☆☆昭和100年記念☆☆☆2025 |
| 1945☆☆☆戦後80周年記念☆☆☆2025 |
かつて満州国にあった南満州鉄道で、当時の世界水準の速度で走る特急列車がありました。
それが大連～哈爾浜間を結ぶ、特急あじあ号です。
蒸気機関車の牽引でありながら、最高速度は130km/hを誇りつつ、世界初の冷暖房を完備した列車でした。
運行開始は1934（昭和９）年11月１日で、今日はデビュー91周年となります。
満州国は日本の傀儡国家であると、諸外国はその存在を否定し、あくまでも日本の植民地であったとされています。
戦後は中華人民共和国の領土へと返還されたとなっていますが、それは創られたフィクションの世界史です。
そもそも松花江一帯から外興安嶺（スタノヴォイ山脈）以南の、外満洲にかけて居住していたツングース系民族で。
女眞（女真）族の領地だったエリアを、17世紀に「満洲（マンジュと発音）」と自分たちで改称したことから歴史が始まります。
その後、満州族は中華を掌握し、国名を清としますが、1912（明治45）年に清王朝は崩壊して、中華民国が誕生します。
しかし中華民国は国内統治が安定せず、反乱軍の共産党との内乱が続いて、第二次世界大戦が終わった後に。
共産党（八路軍）による革命が成し遂げられ、1949（昭和24）年10月１日に毛沢東により、中華人民共和国の建国が宣言されました。
満州はその過程で消失した国家でした。
清国の王朝•••••••,すなわち政府機関が瓦解したため、漢民族による満州族への弾圧が始まります。
そこへ手を差し伸べていたのがソビエト連邦と日本だったのですけれど、ソ連は不凍港の利権を手に入れるため、テロ組織の共産党を支援しての介入でした。
日本は共産主義の流入を防止するための満州族支援でしたが、国家の運営がままならなかった満州を、補助し支援するための構造が傀儡とみなされていました。
国際法上は満州国の承認国家が複数あり、法整備と条約締結により貿易も開始されていたため、その存在は独立国として合法でした。
中国関連の日本との歴史は、昨年と今年に″被爆２世が語る平和記念日と世界史″で、しっかりレポートをまとめています。
興味のある方は、是非ご覧下さいね。
特急あじあ号は満州国の国家経営アシストの最中に、日本の国策会社として設立された南満州鉄道株式会社によって、運転開始された次第です。
国策会社と聞くと怪しくきな臭いイメージを持たれ易いですが、今のJRグループも国策会社なので、実態は同じです。
当時、日本の租借地だった大連を出発し、満州族の領地を縦断する列車で、満州里の手前の大都市 哈爾浜を終点としていました。
牽引機は流線形のパシナ型蒸気機関車で、旅客車は専用固定編成の豪華客車で構成されていました。
そのほとんどが日本の技術によって設計・製作され、当時の日本の重工業の技術水準を世界に示したものでした。
特急あじあがデビューした時の体験乗車と記者会見で、アメリカの記者が「どこのメーカーのモノを模倣したのか？」との質問があり。
日本国による独自の設計と製造であることを告げると、諸外国の記者たちは感嘆としたそうです。
停車駅での時間にゆとりを持たせ、 砂漠地帯や勾配線区を駆け抜けるため、都市部の最高速度130km/hに対して。
全区間の表定速度は85km/hとなってしまっているものの、それでも世界レベルでは高速列車として認定される速達性でした。
特にアメリカの記者による記事は、かつてのオリエントエクスプレスを凌駕し、更に冷暖房まで完備していると絶賛でした。
その後、日本とアメリカの間にはいろいろな事情があって、戦争をすることとなりますが。
日本は戦争に負けて多くのモノを失い、その影響は令和の時代となっても日本の構造を歪めていますが。
満州族の領土も漢民族 = 中国共産党による侵略を受けて、今も中華人民共和国の領土となっており、満州国も消えて満州人の土地や主権は、現在でも奪われているままです。
☆ 特急あじあから63年後、500系新幹線がデビューした時に、アメリカではパシナを望郷して「なぜ日本製品は、かくにも美しいのか」との特集が、雑誌に掲載されました。
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